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吉野川第十堰問題・河口干潟の保全

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1997.05.01

「吉野川第十堰のアセス結果に問題点」~徳島県などに申し入れ

No.416(1997年5月号)より転載


NACS-Jは、徳島県の吉野川下流部で計画されている「第十堰(だいじゅうぜき)」改築にあたっては環境保全の視点をもっと取り入れるよう、4月2日、徳島県知事・県議会議長・建設省徳島県工事事務所長に、中井達郎普及部長名で申し入れた。

吉野川の第十堰改築については、3月22日に第十堰環境調査委員会が稼動堰を前提に「環境保全は一部を除いて可能」とした環境影響評価の最終報告を発表し、計画を実施する手続きをすすめようとしていた。しかし、NACS-Jで最終報告を検討したところ、多くの問題点が挙げられたため、このまま改築の判断がなされることのないようにと、申し入れを行うことにした。

申し入れの内容は全部で4項目。

(1) 影響評価の根拠の希薄性・非論理性

 

(2) 水質・底質の変化予測の問題点(第十堰上流に流れ込んでいる支流を堰の下流に付け替える方法で水質改善ができるとしている)

 

(3) 環境緩和策と影響評価の基本的な問題点(環境緩和策を施すことで自然への影響は小さいとしている部分が非常に多い)

 

(4) 流域全体の自然環境保全の視点の欠落

を挙げた。

(1)では、第十堰環境調査委員会の最終報告は、”現存植生””現在の動物の生息環境”に著しい影響を及ぼさないという「環境保全目標」を達成するために、多自然型川づくりなどの対策を挙げているが、報告書を見る限り、これらの対策で目標が達成できるという科学的根拠は希薄であると指摘した。

こうした問題点の多くはこれまで長良川河口堰問題などの際にNACS-Jが繰り返し述べてきたことであり、現在、国会でも河川法の改正という根本的な河川行政の見直しがなされている。関係者の方々にはこうした状況を十分に踏まえ、NACS‐Jだけでなく、地元団体からも出されている指摘を、十分に検討していただいた上での判断を望みたい。

(志村智子・編集広報部長)

 

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