2008年12月赤谷の日レポート

12月赤谷の日レポート(2007年12月1−2日)

炭材の詰め込みを終えた森林官 炭窯 炭窯

木の実豊凶調査

2007年度木の実豊凶調査の合計数↓

トラップ数成熟未熟しいな虫害獣害殻斗
ブナ6113252032
イヌブナ2064003
コナラ53414770480512
ミズナラ41401761160183
クリ3251903
トチノキ1030000

今月はトラップの回収と、それに伴い内容物の最後の回収をしました。内容物は、すべての樹種でほとんど0(ゼロ)の状態でした。そこで、今回は、樹種ごとの今年のトラップ内容物の年間を通した集計結果を表にしました。

 この数字だけから、今年の豊作/凶作を、正確に語ることはまだできません。数年間の記録を蓄積した上で、いろいろな事が見えてくるのだと思います。ただ、地元の人の話などからは、コナラの豊作とブナの凶作は間違いないようです。
 今回、トラップの回収も終えることができました。ほぼ半年、野外に設置しておいたトラップは、支柱もネットも予想以上に痛みが激しく、消耗品であることが分かりました。来年の設置(多分6月頃)までに、準備をする必要があります。
発芽観察プランターでは、ミズナラだけしっかり根を出していました。(サポーター川端)


回収作業中 まだ黄葉しているコナラ 発芽観察プランターの様子

↑左)トラップの種子を回収   中)コナラはまだ黄葉しています。   右)発芽観察プランターの様子

テンモニ隊(ホンドテン・モニタリング)

↓左)ヒミズと思われる死体  中)モミは豊作のようで、林道にはたくさん種鱗が落ちていました。  右)サンプリングの様子

サンプリングの様子 サンプリングの様子 サンプリングの様子 サンプリングの様子

 今年最後の赤谷の日。良い天候に恵まれ、二日間を利用して基本5ルートのホンドテンのモニタリング調査を行って来ました。
   小出俣林道  12サンプル
   ムタコ林道   4サンプル
   雨見林道    2サンプル
   いきもの村   8サンプル
   赤谷林道   25サンプル
 先月に比べると、赤谷、小出俣林道は数を伸ばしましたが、昨年まで多くサンプリングされていた、ムタコに関しては相変わらず、低調状況なままです。
内容物は、ほとんどが植物食で、サルナシ・アズキナシ・マメガキなど、なかでもサルナシが多くを占めています。
 今月もツルウメモドキについては、林道に沢山落実しているものの、サンプルは出ませんでした。 さて、これから本格的な冬になります。 ツルウメモドキにいくか、昨年までのベース食だったネズミにいくのか、楽しみです。(サポーター青木)


旧三国街道センサーカメラ

 雪の季節が間近となり、機材の破損を避けるために今年度の三国街道センサーカメラは今回で完全撤収となりました。1日は法師線〜大般若塚〜永井宿、2日は三国トンネル脇〜三坂線のルートで、カメラの回収を行いました。 国道にはあまり雪はありませんでしたが、標高が上がるにつれて増え、大般若塚より上では既に根雪の感がありました。雪の上には、ツキノワクマ、テン、ノウサギなどの足跡が観察されました。 (サポーター渡辺)

センサーカメラ回収 センサーカメラの設置位置:ミズナラの大木 三国街道で昼食

↑左)センサーカメラの回収  中)ヤマブドウは豊作だとおもいます。歩道に沢山落ちていました。当然テンのフンからも出てきました。  右)ツキノワグマの足跡。冬眠する場所を探して歩いているのかもしれません。

炭焼き

 この冬の炭焼きの新しい試みとして、木酢液採取を予定したが、煙突の準備が間に合わず、断念。しかし前回、材料の窯入れから着火まで2カ月を経たため、多分、腐敗が原因でうまく行かなかった飾り炭について、今回は成功を期して、いろいろと材料を取り揃えた。1パック500円の海老やザクロまであり、海老が炭になるのか興味がつきない年越しになりそうだ。
 今回は、炭材の窯入れ、飾り炭の準備、点火など初日にまとめて行なった。師匠の笛木さんが不在で、サポーターだけでの炭焼きである。それでも段取り通りに点火まで進んだ。ただ、炭材への火の移りが思うように進まず、窯の口を閉じるのが、心配通り夕方の5時を過ぎてしまった。車のライトの中での窯の口塞ぎ作業となったが、6時には無事に1日目が終了した。
2日目は、窯をただ見守りながら、口のひび割れを、溶いた粘土で塞ぐ作業だけ。炭窯隊は、豊凶調査などそれぞれ別の活動を行なった。(サポーター川端)


 3日目は、11:00頃には煙突の煙が青白くなってきましたがマッチをかざしても発火まで30秒ほど掛かります。13:00頃、昼食を食べて窯に戻るとマッチをかざして10秒程で発火。少し釜の口をあけてガスを出します。13:30頃、エントツを外して、火口も、エントツ口も粘土で塞いで、作業終了となりました。
 師匠の手を借りずにはじめて行った炭焼き。結果は新年のお楽しみです。(NACS-J出島)

↓左)窯に供えた八海山はなぜか倒れていました   中)まず炭材を運びます   右)窯の中に順番に詰めていきます

窯に供えた八海山はなぜか倒れていました まず炭材を運びます 窯の中に順番に詰めていきます ザクロとエビ・・・ 釜の前で火の番をする二人 日が暮れてもまだ釜の中に火が回りません。。。

↑左)飾り炭の準備。ザクロとエビ・・・   中)釜の前で火の番をする二人   右)日が暮れてもまだ釜の中に火が回りません。。。



写真/文:赤澤東洋、平井希一、青木邦夫、川端自人、渡辺晶、藤代和成、出島誠一

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