イヌワシが狩りをする環境創出試験2年間の結果を発表

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2014年9月から開始した「イヌワシが狩りをする環境の創出試験」について2年間の結果を環境省記者クラブ、林政記者クラブで発表しました。科学的根拠に基づいて、皆伐によって狩り場を創出することが、イヌワシの生息環境の質を向上させる可能性が高いことが示されました。

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環境省記者クラブでの発表

 

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林政記者クラブでの発表の様子

 多くの方々にご支援を頂きながら続けてきた「イヌワシが狩りをする環境の創出試験」が丸2年を経過しました。2haのスギ林を伐採した試験地周辺へのイヌワシの出現頻度が高まり、実際に低空で獲物を探す行動も観察されました。イヌワシは創出した伐採地を狩り場として認識していると考えられます。

 発表内容の詳細と資料については以下のサイトをご覧下さい。
 http://www.nacsj.or.jp/katsudo/akaya/2016/10/post-44.html

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2015年12月26日、伐採後の第1次試験地上空で下を見て獲物を探す雄のイヌワシ

 今回、一定の効果が見られたことから、来年(2017年)9月頃には第2次試験地として新たな狩り場を創出することを予定しています。2014年8月に発表した計画に基づいて、引き続き、イヌワシの生息環境の質を向上させるための森林管理の研究を進めていきます。

 ↓参考:2014年8月の発表「イヌワシが狩りをする環境の創出試験」
 http://www.nacsj.or.jp/katsudo/akaya/2014/08/post-35.html

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2014年9月20日 伐採前のスギ林(第1次試験地)

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2015年10月4日 伐採直後の第1次試験地

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2016年9月17日 伐採後1年が経過した第1次試験地

 第1次試験地には、周辺の自然林からブナやミズナラ等が進入し、稚樹が生育していることを確認しています。今後、長い時間をかけて自然林へ復元することが期待できる状況です。

以上

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