
生物多様性の保全には、国家戦略だけではなく現場に近い地域の自治体の役割がとても重要です。日本自然保護協会では、これまでの自然保護活動の経験からよりよい生物多様性地域戦略にするための提案を「ガイドブック」としてまとめ、セミナーやシンポジウムを開催して活用を発信していきます。
生物多様性 ≠ 環境・生態系だけのはなし
この半世紀の間、人間は開発や資源の急激な消費の集中によって自然のバランスを大きく崩し、多くの生きものの絶滅を招きました。日本でも2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故が起き、自然に寄り添って暮してきた地方が都市住民の快適な生活のために原子力発電所のリスクを負うという構造的な問題を浮かび上がらせました。同じように地方が抱える中山間地の高齢化や獣害問題なども、くらしのありかた、都市と地方のあり方を根本から見直さないと解決できない生物多様性の問題です。
これから私たちが未来をつむぐためには、いのちとくらしが持続可能になるよう、それぞれの地域どうしが「生物多様性を守る道」へ歩み出すことが必要です。
生物多様性の道プロジェクト201-13では、全国で策定が始まった「生物多様性地域戦略・行動計画」を手がかりに、生物多様性の保全に向けた、社会システムづくり、地域づくり、人づくりを目指します。
4/13(土)、6/8(土)、千葉・印西市で「そうふけっぱらのキツネに出会う里山散策会」が開催されます。![]()
「そうふけっぱら」のすばらしさと自然保護問題を伝える散策ツアー開催。4月中、印西市内の公民館で「そうふけっぱらのきつね」の素話イベントも予定されています。
全国的にも貴重な「そうふけっぱら」が危機に! 工事の中断と保全を求める要望書を提出しました。
日本自然保護協会と地元37市民団体は2012年7月に「そうふけっぱら」の保全を求める要望書を千葉県知事及び事業者(都市再生機構・千葉県企業庁)に提出しましたが、2012年末から本格的な造成工事が再開され、重要な地区の一部が破壊されました。そこで、改めて私たちは知事及び事業者に改めて要望書を提出するとともに、4月1日から署名運動を開始します。
シンポジウム「生物多様性を活かした地域づくりの今〜身の回りの自然から地域の未来に向けて〜」を開催しました。
3月10日、神奈川近代文学館にて生物多様性の道プロジェクトシンポジウム「生物多様性を活かした地域づくりの今〜身の回りの自然から地域の未来に向けて〜」を開催しました。当日の参加者は、スタッフなど関係者含め130名近く。企業や自治体関係、学生研究者など幅広い層の方々がご参加くださいました。
「そうふけっぱらのキツネを守れ!」全国的にも重要な草地の保全を訴える緊急シンポを開催しました。![]()
そうふけっぱらの素晴しさとこの場所の自然保護問題を広く地元の一般市民に伝えるための緊急シンポジウムを開催しました。当日は地元住民を中心に150名もの方に参加いただきました。
3/10(日) 生物多様性地域戦略、どこまで進んでる? 地域戦略づくりのためのシンポジウム開催<参加申し込み受付中!>![]()
生物多様性地域戦略について自治体に知ってもらうとともに、各地で進む戦略づくりでの市民参加の現状を共有するシンポジウムを開催します。

生物多様性の視点から産業づくりや社会づくりを行う方策を理解し、人に伝え、行動し、周囲を巻き込む人材を個々の現場で育てます。同時に、そのような人材が活躍できるポストを特に行政内に作るよう働きかけ、生物多様性を活かした地域づくりの専従者を増やします。
恩恵を受けている生態系サービスに対して、持続可能な暮らしに対して、あるいは、それらを守る取り組みに対して、対価が支払われる仕組みをつくり、かつ支払う人を増やします。
生物多様性を保全し、そこからもたらされる生態系サービスを持続可能に利用する産業(エコツーリズムや、生物多様性認証農業、エネルギーなど)が、長期の持続可能な価値・利益を持つことを証明できる事例をつくります。
生物多様性の道プロジェクト2011-13は、5つの活動を計画しています。

生物多様性の保全には、国家戦略だけではなく現場に近い地域の自治体の役割がとても重要です。日本自然保護協会では、これまでの自然保護活動の経験からよりよい生物多様性地域戦略にするための提案を「ガイドブック」としてまとめ、セミナーやシンポジウムを開催して活用を発信していきます。

「生物多様性地域戦略」づくりは、ほとんどの人が初めて取り組むもの。よく知られていない「地域戦略」を広めるために、まずは実践事例づくりに取り組みます。
NACS-Jが自然保護問題でかかわってきた現場で、セミナーや調査などを行ったり、行政による戦略づくりに参加しながら、どのように地域戦略が形になっていくか、取り組みのようすをご報告します。

まちを歩き、人々の記憶をたどる。そんな場を重ねることで、まちの歴史、先達の知恵、人と自然の関係が、いきいきと浮かび上がってきます。地域の記憶をさぐる「ふれあい調査」は、現状の課題・未来像を浮かび上がらせる「場」づくりであり、地域戦略のはじめの一歩です。各地でのふれあい調査の取り組みを紹介します。

地域戦略づくりのための、活用できるワークショップの紹介や、各地の地域戦略づくりの取り組みやノウハウを学ぶセミナーやシンポジウムを各地で開催しています。

2010年の生物多様性締約国会議で策定された「愛知ターゲット」(2011年から2020年までの世界の生物多様性戦略計画)に沿って、国家戦略が見直されます。日本は、世界の中での生物多様性のホットスポット。日本自然保護協会は、全国の活動現場の声を集め、国家戦略に提言をしていきます。
「生物多様性(biodiversity)」は、生きものの「かたち」や「はたらき」や「くらし」が、地球始まって以来の長い歴史の中で、お互い同士の関係によってつくり上げられてきていること、すなわち存在する生きものそれ自身と、それらの間のさまざまな関係を、全体として示す用語です。
この言葉は、人間活動による種の大量絶滅と衰退、それによる生物相や生態系の地球規模での急激な変質の危機を、どうすれば回避できるかを目標として、新しくつくられたものです。
生物多様性の保全は、人類の今後の生存のためにも必要不可欠です。またそのためには、そこから生まれた人間自身の文化の多様性に基づいて行うことが大切です。あえて言えば、「生きもの−文化複合多様性」の保全こそが、重要な目標なのです。
(『自然保護』2007年1・2月号/川那部浩哉「生物多様性という言葉の意味」より一部抜粋)
参考解説:
会報『自然保護』連載(2007年1・2月号〜9・10月号):シリーズ「生物多様性ってなに?」(2.5MB)
「生物多様性」という言葉の意味/地球上の生物分布の偏り/種の多様性とは/遺伝的多様性とは/生物多様性と生態系
このwebサイトは平成23年度独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて作成しました。日本自然保護協会
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