ここ数年、自然しらべでは、カメ、セミのぬけがら、カマキリなど身近な生きものをテーマに、種類の見分け方などを学びながら、生きものと環境との関係やその変化を読みとろうとしてきました。そして、今、生物多様性を守ることをより身近なこととして受けとめてもらうには、私たちのくらしがいかに多様な自然がもたらす恵みに支えられているか、を感じとれる機会がもっと必要だと考えました。そこで、私たちのくらしの源である「水」、その中でも古くから日常生活や農作業での水の利用と深く結びつき、水辺の生きものを育んでいる「湧き水」に注目してみました。
身の周りを探検し、ちょっとした水の流れや水たまりをみつけても、それが湧き水からきているかどうかがすぐには分からないかもしれません。水の流れを上流へ遡って行っても、水が湧き出している場所はずっと遠い場合もあります。しかし、いろいろな情報を手がかりに湧き水を探すのは、けっこう楽しいものです。家族や友人と散歩がてら、仲間と開く自然観察会、夏休みの自由研究など、さまざまな機会に湧き水探検をしてみてください。たくさんの情報をお待ちしております。
湧き水は昔から、人々がその近くに住みついて飲み水に利用し、田んぼには水を与えてくれる大切なものでした。また、きれいな水を使って、酒や織物などを作ったりもしてきました。弁天様やお不動様がまつられ、信仰の対象になってきたものも少なくありません。同時に、いろいろな生きものたちにはかけがえのないすみかを提供してきました。ところが、人のくらしが変わり都市化がすすむとともに、残念ながら各地で失われています。
湧き水の元は、地下水です。雨水は、土や火山灰、岩の割れ目などを通って地下に浸みこみます。それが地下の粘土層や基盤の岩といった水を通さない地層で止まると、地下水になります。その地下水が横に流れ、低い場所から湧き出すのです。湧き出した水は、泉や滝になったり、池や湿地を作ったりとさまざまですが、それらをあわせて湧き水と呼びます。
湧き水は、どこにあるのでしょう。湧き水をみつけやすいところを、こちらのページで紹介しています。地形をよく見て崖を探したり、小さな水の流れをみつけて上流にたどったりして、探してみてください。都会では公園の中で守られていることもあるので、近くにそういう場所がないか探してみましょう。
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