東中国山地のツキノワグマ個体群保全を目的とした「東中国クマ集会」のまとめと普及活動Wide spread of the result of ”The Bear Forum In Higashi-Chugoku Mountain Area”aiming at conservation of the local population of Japanese black bears in this area.

著者名Authors

東中国クマ集会実行委員会The excution committee for The Bear Forum In Higashi-chugoku Mountain Area

藤本光博Mitsuhiro Fujimoto・ 片山敦司Atsushi Katayama

はじめに

「東中国クマ集会実行委員会」は、「東中国山地のツキノワグマ個体群」の保全を主要なテーマとし、地域住民との対話を重ねながらツキノワグマの保護管理のあり方を考えてきた市民団体である。本事業は、「東中国クマ集会」の成果を多くの人に伝え、その普及啓発の機能を強化する目的で行われた。具体的な作業内容は第3回東中国クマ集会報告書の作成と活動の総括としての冊子の作成である。

第3回東中国クマ集会報告書の作成

第3回東中国クマ集会は、1999年6月20日に兵庫県養父郡八鹿町で開催された。本事業ではこの集会の報告書の編集・印刷および配布作業を事業の第1段階とした。報告書はA4サイズ116ページモノクロ印刷により3000部を印刷した。この報告書は、関係各自治体や学校、図書館、研究機関に配布したほか、その後に行った聞き取り調査の対象者に無償で配布した。また、希望者には有償で配布も行い、クマの問題を伝える媒体として役立てることができた。

地元での聞き取り調査と対話

第3回東中国クマ集会の報告を兼ねて、クマの生息情報のある兵庫県下の23の市町と3ヶ所の農林事務所の鳥獣行政担当者にクマの生息状況に関する聞き取り調査をおこなった。これと同時にクマに関わるさまざまな情報を収集して問題点の抽出と地元の関係者とのつながりをもつことに努めた。調査の過程では、小冊子にも掲載した「親子グマの籠城」・「六甲・北摂地域へのツキノワグマの出没」などのトラブルが発生し、そうした事例に対しては実行委員会のメンバーが現場を訪れ、現地での調査や地元の人たちとの対話に心がけた。

小冊子の作成

聞き取り調査や地元の人たちとの対話をまとめ、東中国クマ集会のこれまでの活動を総括するために小冊子「ツキノワグマ~東中国クマ集会の活動と保護管理の課題」を作成した。本冊子の体裁はA4版16面とし、2000部の印刷をおこなった。この冊子は関係者に無償で配布するとともに、希望者には有償で配布し、広く人とクマの問題を考える教材として役立てる予定である。

付記

写真1. 東中国山地(氷ノ山)の中核部(関宮町)

写真1. 東中国山地(氷ノ山)の中核部(関宮町)

写真2. 養鶏被害のあった現場(千種町)

写真2. 養鶏被害のあった現場(千種町)

写真3. 栗の食害のあった現場(波賀町)

写真3. 栗の食害のあった現場(波賀町)

写真4. 第3回東中国ツキノワグマ集会報告書

写真4. 第3回東中国ツキノワグマ集会報告書

写真5. 小冊子「ツキノワグマ~東中国クマ集会の活動と保護管理の課題~」

写真5. 小冊子「ツキノワグマ~東中国クマ集会の活動と保護管理の課題~」