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「生きもの情報館」開設から1年!
5000件を超える観察情報が集まりました。

2010.03.01
活動報告

皆さんの暮らしに身近な場所でも、開発問題や外来生物の分布の拡大、地球温暖化などによって、生物多様性は日々変化しています。「生きもの情報館」は、普段の生活で、自然観察会で、また旅行先などで、見たり、鳴き声を聞いたりした生きものの情報から、日本の生物多様性の現状とその変化を解き明かすことを目指したウェブサイトです。
 
昨年3月からこれまでに39都道府県、300名以上の方から、5000件を超える生きものの観察情報をご登録いただきました(図1)。ご協力ありがとうございます。登録された情報は最終的には報告書にまとめる予定で分析を進め、見えてきたことは生きもの情報館で報告していきます。


生きもの情報館全データ分布.jpg

▲生きもの情報館に登録された全データの分布図

チョウの北上と外来種について 特設ページを開設
 
特に温暖化によって分布を広げているチョウと外来生物については分布の変化に着目し、誰でも情報を登録できる特設のページをつくって情報を集め少しずつ結果をお知らせしています。例えばナガサキアゲハについて見ると、モニタリングサイト1000里地調査のデータでは最も北で分布が確認されたのが埼玉県北部でしたが、生きもの情報館で登録していただいたデータを加えると、茨城県北部まで達していることが分かりました(図2)。ナガサキアゲハ以外にも、ツマグロヒョウモンやイシガケチョウ、クロコノマチョウ、モンキアゲハなども分布をより北に広げているチョウとして注目されています。ぜひ昨年のフィールドノートをチェックして、もしこれらのチョウを見ていたら、情報を登録してください。


ナガサキアゲハ記録地点.jpg

また寒い季節はこれらのチョウが見つかりませんが、森の見通しが良くなっているので、鳥やミノムシなどを簡単に見つけられます。『自然保護』1・2月号(No.513)36・37ページのミノムシの見分け方を参考に、ミノムシ探しに出かけると楽しい出合いがあることでしょう。

まだまだ情報登録募集中!
 
今後、さまざまな分析を行うには、まだまだたくさんの情報が必要です。特に北海道東部、紀伊半島南部や東北の日本海側、四国・九州のデータが不足しています。あなたしか知らない生きものの観察情報をご登録ください。

生きもの情報館 はこちら
 

(廣瀬光子/保全研究部)
 
 
 

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