| 日本の川の特徴 |
洪水って何だろう |
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身近な風景にはコンクリート護岸された無機質な川が目立つようになった。日本は、世界に名だたる「水害大国」なのだ。雨が多く、逃げ場のない島国に多くの人が住んでいる。その生命・財産を守るため、「国を治めることは、水を治めること」と言われたほどに治水事業は重要課題なのだ。ところが、こんなにやっても、大河川の整備率はまだ6割。大量のコンクリートと税金はまだまだ投入しなければいけないらしい。「川とつきあう」のは、なんとたいへんなことなのだろう。とはいえ、こんな状況が当面続くというのなら、ここらで一度、なぜこんなことになっているのかを知りたくなった。
●川は物質循環の担い手
「川」と聞いて日本人の多くがまず思い出すのは、お伽話の「桃太郎」ではないだろうか。川に洗濯に行ったところ、川上から桃が流れてきたというこのストーリーには、川は汚れを清めるところ、逆にいえば、汚れ物を捨てるところだという認識があり、これが現在の川の水質汚濁の元凶かもしれない。しかし一方で、上流から新しい生命が流れてくることも示唆している。
●私たちの住む平野は川の領分
川は山間部では流れが速く、川底や岸を侵食し、その土砂を下流に運搬する。川底の勾配がゆるくなると流速が落ちて、運んできた土砂を徐々に堆積させ平野を形成する。こうして1万年から2万年という長い時間をかけてできたのが、沖積平野だ。
●洪水と水害は同じではない
「洪水」と「水害」は、同じものと受けとられるが、イコールではない。洪水は、河川にふだんの何十倍から何百倍もの「水が流れる」現象を指す。雨水や雪どけ水が地表面や地下を流れ、それが川に出てきた、自然的要因の強い現象である。 (構成・島口まさの) モンスーン地帯に位置する日本列島は、四季それぞれに性格の異なる豪雨や豪雪があり、それが多様な洪水を発生させる。梅雨末期、台風通過時、融雪期。アジア大陸の東縁に南北に長く列島状に位置する日本列島ならではといえる。 ![]() また日本は、海洋プレートが沈み込む大陸プレートの縁にあるため、大地が激しく隆起し、隆起を続ける山からは大雨や雪どけのたびに大量の土砂が流れ出す。そういうときの川は、河原まですっかり水に浸かっている。河原は、言ってみれば増水時の河床なのだ。増水時の流量を渇水期の流量で割った値を河況係数とよぶのだが、大陸を流れる長く大きな河川では、この数値が数十から百程度なのだが、日本では数百から数千にも達する。日本の川でよく見る広い河原は、じつは大陸ではむしろ珍しいものなのだ。 |
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