原生的自然の「価値」<プロテクション>
そもそも国立公園制度は19世紀末、アメリカでイエローストーンが第1号に指定されて以来、欧米中心に定着していった。その思想は原生自然にかけがえの
ない価値を認めてそのまま残そうというもの。そこには「神が創った自然」という一種の宗教観がにじみ出ているが、日本人にもなかったわけではない。最初に
尾瀬に住みつき終生保護に尽くした「長蔵小屋」の平野長蔵は、「山岳河川は政府政党資本者の創作建設せし遊戯物にあらず之自然の大霊の産だ大宝庫である」
と記している。
国立公園法は1949(昭24)年に一部改正され「特別保護地区」が設けられたが、その面積は非常に小さく、欧米並みの制度を確立して日本の原生自然を 残したいというのが、スタート時の日本自然保護協会の理念となった。日本の自然保護運動は、世界的に普遍性のある思想を実現しようという理想型のものとして出発したのだった。
日本自然保護協会
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