数日前の「沖縄の活動の近況です」の記事をご覧になった沖縄在住の大西照雄さん(平和丸基金代表)から、49年前に当たる1962年2月に同じ場所から撮影した楚洲の海岸の写真をいただきました。
この頃は家から毎日海が見えてとても素敵だったという話も聞きました。
しかしながら防災も大切です。自然保護と防災、人間の土地利用のあり方について考え直す時期が来ていると思います。
写真1:1962年2月、49年前の楚洲の海岸
(大西照雄さん撮影)
写真2:2011年3月の楚洲の海岸
写真1:1962年2月、
写真2:2011年3月の楚洲の海岸 保護プロジェクト部の安部です。
3月13日(日)
11日に起きた東日本地震の影響で沖縄本島・泡瀬干潟の方にも1メートルほどの高さの津波が来ました。幸いにも満潮の時間と重なっていなかったため被害は出ませんでしたが、干潟の浅瀬で1メートルの波の影響は大きいのでこの日に予定していた泡瀬干潟のサンゴ調査は中止しました。
代わりに泡瀬干潟を守る連絡会の屋良朝敏さんが、4月下旬に開店を予定しているカフェから泡瀬干潟を見てみることにしました。ガラス張りの窓からは泡瀬干潟の様子を一望することができます。コーヒーを飲みつつ干潟を観察し、環境教育施設を担うカフェにしたいと夢を語る屋良さん。NACS-Jのパンフレットももちろん置いてくださるとのこと。
写真1:改装に向けて準備をしつつカフェの窓から鳥を見て一息つく屋良さん
この日は今シーズン初めて泡瀬干潟にクロツラヘラサギが来ました。
現場写真でお見せできないのが残念ですが4羽のクロツラヘラサギがゆっくり休んでいる様子を観察することができました。カフェのオープンが待ち遠しいです。
写真2:2009年に泡瀬干潟に来たクロツラヘラサギ
泡瀬干潟を守る連絡会の小橋川共男さん撮影
保護プロジェクト部の安部です。
3月12日(土)に「泡瀬干潟の今後を考えるシンポジウム」を開催しました。
地震のため予定していたスピーカーの一人WWFジャパンの花輪さんは沖縄に来ていただくことができずお話を聞くことはできなかったのですが、ピンチヒッターで日本野鳥の会の古南さんにCOP10のことをお話いただきました。
写真1:日本野鳥の会の古南氏
安部からはNACS-Jの海草調査とサンゴ調査の結果から見られる護岸周辺の環境激変の話をし、泡瀬干潟を守る連絡会の前川盛治さんからは沖縄市が試算している泡瀬干潟埋め立て工事後の利用に関する需要予測の誤りなど本事業の経済的合理性の無さを発表いただきました。
写真2:熱心に聞き入る聴衆
また同連絡会の小橋川共男(写真家)さんからは写真を多く用いながら泡瀬干潟の生き物たちの様子の変化をお話いただきました。
土曜日の午後という時間帯にも関わらず約50名の参加があり、質疑応答時間にも活発な意見交換が行われました。
このようなシンポジウムはとかく雰囲気が固くなりがちですが、同連絡会の島袋さんが休憩時間にコーヒーを入れてくださり、また関係者から手づくりのお菓子の差し入れもあり、なごやかな場となりました。
写真3:司会をつとめる新人沖縄市議の桑江なおや氏
保護プロジェクトの安部です。
沖縄での活動の近況をレポートします。
3月9日(水)
沖縄県北部土木事務所の主催で名護市東江海岸の埋め立て工事に関する住民との意見交換会が開催されました。
年度内に完了させる予定の工事ということもあり、この海域の護岸工事はもう9割方終わっています。
あとは砂を投入する作業を残すのみなのですが、地元のNGOである「名名護の自然を守り次世代に伝えたい市民の会」が埋め立てに反対を唱えたことにより、異なる意見を同じテーブルに並べるべく、今回の場が設けられることになりました。土木事務所や環境調査会社も含め合計60名を超える参加があり、本問題に対する住民の関心は高いことを示しています。
このような対話の場を行政が積極的に設けるというのは非常に珍しい例です。沖縄は大きな第一歩を踏み出したと思います。今後も沖縄県が住民との意見交換会を繰り返し開き、住民の納得の行く形で公共事業が進められていくことを願います。
3月10日(木)
【やんばるの森・高江ヘリパッド】
2月23日にNACS-J等の環境保護団体が計画中止の共同要請文を出した国頭村高江ヘリパッド工事の現場を視察しました。
ここはやんばるの森の中に位置し、貴重な生き物が生息している場なのですが、今年1月末から沖縄防衛局による米軍ヘリパッドの工事が強行に進められ、
反対する住民や県民が体を張って阻止し、座り込みをしてきたという経緯があります。
写真:座り込みを続ける佐久間さんとこの日各地を案内してくださった会員の浦島悦子さん。
3月から6月まではノグチゲラの営巣に配慮し工事は行われない(*)という決まり事はあるのですが、今までの経緯を考えると安心できないということから住民による座りこみ活動は引き続き行われています。
*当然のことながらこの期間のみの配慮では不十分です。
【北部の護岸工事】
国頭村沿岸の安田(あだ)、楚洲(そす)、宇嘉(うか)、佐手(さて)、辺土名(へんとな)および大宜味村沿岸の護岸工事を視察しました。安田では人工リーフが広がり、楚洲では沿岸に住む住民が家から海を眺めることもできないほど大きな護岸と消波工、離岸堤があります。
写真1:楚洲の護岸工事
宇嘉ではフレア式護岸という最新式の護岸工事が完了しており、佐手では宇嘉の10倍の規模のフレア式護岸を作るべく大規模な工事が行われていました。
辺土名の海岸にあるこの3つの岩は自然のものではなく人工物で、消波効果の役割の一部を果たしているそうです。また大宜味村沿岸には数々の離岸堤や海岸改変工事が行われていました。
写真2:辺土名の海にある人工物
沖縄島は中部でも護岸工事は行われており計画段階のものも数多くあります。防災は大事ですが、それ以前に人が海の近くに住むこと、沿岸域の土地利用の在り方を考え直した方が良いのではないかと改めて思った一日でした。
参考:国士舘大学地理学教室のページ「沖縄で見てきた人工海岸」
http://bungakubu.kokushikan.ac.jp/chiri/Photo/2010Sept/10Sept.html
(安部真理子/保護プロジェクト部)
東北地方太平洋沖地震の被害にあわれましたみなさまに、
心よりお見舞い申し上げます。
また、災害の犠牲となり亡くなられた方々のご冥福を
職員一同お祈り申し上げます。
未曾有の巨大地震と津波のすさまじい被害、
時が経つにつれ明らかになりつつあり、
各地のみなさまの状況を案じております。
首都圏も計画停電、余震に伴い、
交通機関が非常に不安定な状態となっております。
このため3月18日(金)までの事務局の開所時間を、
11:00-16:00に短縮させていただきます。
どうぞご理解のほどお願い申し上げます。

保護プロジェクトの安部です。
今日は大浦湾のチリビリにあるアオサンゴ群集の調査のために、潜りました。
メンテナンスが中心の日なので、作業は地味ですが、確実にデータを取り続けるためには必要な作業です。
半年しか電池がもたないデータロガーの交換や(写真1)、時間が経ちすぎてマーカーの上にサンゴモが付着してしまったものの取り替え(写真2)を行いました。

▲写真1 データーロガーの交換 ▲写真2 サンゴモが付着したマーカーの交換
安価な目印として家庭用のホースとひもを組み合わせたマーカーを用いている
のですが、時間が経つとさまざまな生きものが付着するので交換しました。

残りの時間で、環境省が用いているスポットチェック法を用いて調査を行い
今日の作業は終わりとなりました。
(安部真理子/保護プロジェクト部)
保護プロジェクトの安部です。
沖縄県名護市でサンゴの日(3/5)シンポジウム「大浦湾のアオサンゴをよく知り、名護の海の将来を考えてみよう」を無事終了しました。
前半に安部と琉球大学瀬底実験所の中野義勝氏が、大浦湾チリビシのアオサンゴ群集についての話や、サンゴ移植の問題点、沖縄島の土地利用の状況、沿岸域の状況などをお話しました。
後半では水中写真家の有光智彦さんが沖縄島各地を実際に潜ってみて歩いた経験を話し、また名護の自然を守り次世代に伝えたい市民の会の吉元宏樹さんからは、名護市東江の問題の経緯をお話いただきました。
海洋学者のキャサリン・ミュージックさんからは環境教育の大切さや森と海のつながりをお話いただき、それらを元に東江をはじめとして名護市が抱える問題点についてディスカッションが行われました。
聴衆からもサンゴに関する基本的な疑問点や実際に海人として砂浜の変遷を見てきた経験などもお話いただき、実りある時間となりました。
参加者42名、ダイバー、海人、学生、教員、議員とさまざまな職業の方に参加いただきました。
参加者の半分ほどが名護市民でした。多くの名護市民が名護の海のゆくえに関心を持っている様子が伺えました。
写真(左):目の前の海、東江で埋め立て工事が進み、その最終段階の砂の投入(=生きものの上に砂をかけて埋める)を目前に、思うことを熱弁する吉元宏樹さん。
(安部真理子/保護プロジェクト部)

保護プロジェクト部の安部です。
今日は民主党サンゴの里海を元気にする議員連盟の第3回勉強会で講義をしてきました。
今回講師として招かれたのは国立環境研究所 地域環境研究センターの山野博哉さん、WWFジャパン自然保護室の安村茂樹さん、NACS-Jより安部の3名です。
山野さんからは世界のサンゴ礁の状況や地球温暖化について、安村さんからはWWFジャパンの石垣島と久米島のサンゴ礁保全活動の紹介、私からはサンゴとサンゴ礁の違いやサンゴ移植にまつわる誤解など基礎的なことも交えつつNACS-Jの沖縄島の泡瀬干潟と辺野古・大浦湾の活動を紹介しました。
多忙な時期ですので出席した議員は9名ほどでしたが、議員秘書や省庁、傍聴席、マスコミ席を含めて約40名ほどの方に聞いていただけました。
(保護プロジェクト部/安部真理子)
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