2011年2月アーカイブ

 

 防衛省沖縄防衛局が、沖縄県東村高江の「やんばるの森」で、建設中止を訴える地域住民を無視して、米軍ヘリパッド建設工事に着工しています。

やんばる地域は、希少種・固有種の生息地としても特に重要な場所です。


NACS-Jは1990年代から、やんばるの森の保全策に向けて働きかけを続けてきました。

問題となっているヘリパッド建設工事の自主アセスに対しても、明らかに生物多様性に悪影響を及ぼすことや、アセス文書内容としての科学的検討の欠如について2006年に指摘をし、計画の抜本的な見直しを求めてきました。

緊急院内集会今回の強行着工を受け、NACS-Jは2月23日、WWFジャパン、グリーンピース・ジャパン、日本野鳥の会とともに、工事の即時中止と計画の見直しを求める要請を行いました。

要請内容の詳細はこちらへ。

 

参議院の緊急院内集会と記者会見では、NACS-Jから大野正人保護プロジェクト部長が「やんばるの自然を損なう工事に対し強く抗議する」と主張し、防衛省へ工事中止の申し入れを行いました。(右端が大野部長)

 

また、毎日新聞に2月23日づけで
「米軍ヘリパッド:環境保護団体が工事中止申し入れ」
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110224k0000m040025000c.html
という記事で、要請行動が報道されました。


(鶴田由美子/広報・編集部)

 

2月20日付け沖縄タイムスに、
沖縄県が新年度から、サンゴ移植活動に本格参入するとの記事が掲載されました。

「救えサンゴ 県が本腰 新年度から9万本移植へ
民間歓迎「やっと」/開発問う声も」
 http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-02-20_14711/

記事は、
「新年度から2016年度までの6年間に2海域で計3ha・9万本(のサンゴ)を植えつける計画」で、「初年度に2億3千万円を投入する大がかりな移植事業」と報じています。

週末に電話取材を受けNACS-Jのコメントは、以下のように掲載されました。
「3haを再生させたとしても、県は大規模な海岸の埋め立てや開発事業を各地で進め
ている。なぜサンゴが減ったのか原因を考えるべきだ」(日本自然保護協会・安部真理子)

たとえば沖縄島東部の泡瀬干潟では、96haの埋め立て計画があり、そこには豊かなサンゴ群集や海草藻場が広がっています。
そして、中断していた埋め立て工事が、2011年度中の再開に向けて動き出そうとしています。
NACS-Jが地元の人たちと協力して継続している調査では、すでにこれまでの護岸埋め立て工事の影響で、海草藻場やサンゴが大幅に減ってきていることが明らかになっています。
このまま工事が進めば、96haの貴重な生態系が失われることになります。
 
2億3千万を投じて3haを再生させるのと、泡瀬干潟の埋め立て工事を進め健全なサンゴ礁生態系を壊滅させることを同時に進めようとしているのです。
そして両方に巨額の税金が投じられる、この大きな矛盾を、県や事業を認可した国はどのように考えているのでしょうか。

本腰を入れて最優先すべきは、今残っている貴重なサンゴや自然をこれ以上失わないよう、
経済的合理性のない開発事業を見直すことなのではないでしょうか。
 
                                   (安部真理子/保護プロジェクト部)

民間歓迎「やっと」/開発問う声も


普天間飛行場移設問題の期限をめぐって、連日、報道が続いています。
NACS-Jは、これまで出されてきた辺野古・大浦湾海域への代替基地移設案は
いずれもこの海域の環境に深刻な影響を与えることを指摘してきました。

また3/5(土)には、沖縄・名護市で
大浦湾のアオサンゴをテーマにしたシンポジウムを開催します。
3/5の「サンゴの日」に、改めて理想的な人と海のつきあい方とは何か、どうしていくのがよいのか、一緒に考えてみませんか。

シンポジウム
大浦湾のアオサンゴをよく知り、名護の海の将来を考えてみよう」
時間: 3月5日(土) 13:30~16:30
場所: 大西公民館 (沖縄県名護市大西3丁目8-12)
>>詳しい案内はこちらをご覧ください。


3/12(土)は、沖縄市で泡瀬干潟のシンポジウムを開催します。
COP10での成果や、埋め立て工事以前から継続しているNACS-Jの調査結果に加え、
現在の泡瀬干潟の様子の紹介、
また沖縄市から提示されている新たな事業案についての解説などを材料に
途中でミニコンサートをはさみながら、泡瀬干潟の今後を考えていきたいと思います。
たくさんの皆さんのご参加をお待ちしています!

●シンポジウム
「泡瀬干潟の今後を考える ~生物多様性条約第10回締約国会議に学ぶ」
日時: 3/12(土) 13:00 ~ 17:00
場所: 沖縄市農民研修センター 大ホール
共催(予定): 泡瀬干潟を守る連絡会、WWFジャパン、日本野鳥の会、ラムネットJ、NACS-J
協力: 沖縄生物多様性市民ネットワーク

【プログラム】
報告1 生物多様性COP10から学ぶ /花輪伸一・WWFジャパン
報告2 泡瀬干潟調査報告(サンゴ・海草藻場)  /安部真理子・NACS-J
ミニコンサート
報告3 沖縄市案の問題点 /前川盛治・泡瀬干潟を守る連絡会事務局長
報告4 泡瀬干潟の現在  /小橋川共男・泡瀬干潟を守る連絡会共同代表
意見・討論

【問い合わせ】 NACS-J保護プロジェクト部  安部真理子

kousikaigi.jpg2月13日に自然観察指導員講習会の会議を行いました。
2010年度開催した全11回の講習会の報告や反省点などを共有するとともに、来年度に向けての改善点などを話し合いました。

毎年毎年全国各地で開催する講習会ですが、少しでもより良い3日間になるように改良しています。

2011年度は12回の開催を予定しています。
興味をもたれた方は、3月に
http://www.nacsj.or.jp/sanka/shidoin/
で開催予定を公開します。

受講して、指導員として自分のできる範囲から、
一緒に地域の自然を守っていきませんか?
(福田博一/教育普及部)
1月14日は、モニ1000里地調査のコアサイトのある沖縄県西表島に出張に行きました。

ここでは2008年から西表島エコツーリズム協会など地元の方々と調査を実施しており、今年からは、集落の一般の住民自身が主役となって、ホタルを指標としたモニタリング調査を初めてみようということになりました。
 
あいにく当日はバケツをひっくり返したような大雨でしたが、地元集落の方々やエコツアーのガイドさんなど15名ほどが参加され、講師の大場信義先生の案内でたくさんのホタルを観察することができました。最後にはホタルの見られた場所を1枚の地図にまとめ、ホタルの好きな環境や、ホタルを守るために出来そうなことを皆で発表し合いました。

参加した子ども達やお母さんにとても感動してもらうことができ、改めて地域の生物多様性の素晴らしさと大切さに気付いてもらう機会とすることができました。今後も継続的に働きかけることで、日々の生物多様性への意識や暮らし方・街づくりのあり方も変わってくれると期待しています。
(高川晋一/保全研究部)

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高知県にお住まいの自然観察指導員 松本孝さんが、アラカシのどんぐりでつくった安芸地域の伝統食品「カシ豆腐」を、「そろそろ地元に出回る季節になったので」とNACS-J事務所に送ってくださいました。

実は、NACS-Jが行っているプロジェクト「くらしと自然のつながり再発見!」に松本さんが以前、このカシ豆腐についてレポート記事を送ってくださったのですが、「カシ豆腐」なるものを見たことも食べたこともなかった編集部が、時期はずれにもかかわらず「写真を送ってください」などいろいろ無理なお願いをした経緯から今回、実物を届けてくださった、というわけなのです。
>>松本さんのレポートはこちら

アラカシのどんぐりの実を砕いて、水を足して煮固めてつくるというカシ豆腐、
見た目はコンニャクのようですが、食べるともっと柔らかく、
寒天で固めたような食感です。
それにユズの風味がほんのり香る酢味噌をかけていただきます。

kasidofu2.jpg



「想像したほどエグ味を感じない」「甘い黒蜜かけても美味しそう」
事務所スタッフのみんなも興味津々で口に運びました。
この時期、安芸地域でしか食べられない自然の恵みをいただくことができました。

松本さん、ありがとうございました!
皆さんも、この季節、高知にお出かけになる機会があったら、ぜひご賞味ください!!


(高津紅実/広報・編集部)



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