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2008年2月アーカイブ
さて、休日の素敵なリフレッシュを経て、気持ちも一新。今週から第13回生物多様性条約科学技術助言補助機関会合(SBSTTAサブスタと略します)が、始まります。
SBSTTAは、その名前から推察される通り、生物多様性条約の科学委員会という扱いで、締約国会議の要請に基づいて、生物多様性に関するさまざまな事柄に付いて科学的知見に基づいて助言をする役割があります。1週間という短い機関でいくつもの話題を取り扱います。
今回の会議で、SBSTTAとしてまとめなければいけないものは、森林プログラムと農業プログラムの進捗状況のレビューのほか、「外来種」「陸水生物多様性」「気候変動と生物多様性」そして、公海の海洋保護区も視野に入れた「生物多様性上重要な海域を特定するための基準」です。

幅広いテーマを扱うため、参加者も保護地域作業部会より多い
(保全研究部 道家)
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国際会議も、土日はお休みとなります。
普段は会議室にこもりっきりですので、可能なときに
十分リフレッシュするということも、大事なことなのです。

ボォーノ(おいしい)!
こちらでは、スパゲッティは第1の皿扱いで、パスタの後にさらに肉料理や魚料理を第2の皿食べるそうです。

カソリックの総本山。「教会」というレベルを超えています。

快晴!こちらは東京よりも穏やかで過ごしやすく、典型的な地中海性気候です。

ポップなアレンジを加えたオーバーザレインボーがお昼時の広場に響き渡っていました。

大迫力。ホテルから会議場の道中にあって、なんども見たのだがが飽きることがない。
(保全研究部 道家)
2月15日(金)の21:30に無事?会議は終了しました。
疑問符がついているのは、作業部会でまとめた文書に[ ]付きの表記が多くあったからです。つまり、[ ]付きとは文章の表現について合意がとれなかったということを意味し、多くの問題をはらんだまま、COP(締約国会議)に宿題を先送りしてしまったということです。
10ページにも満たない文書の中に、150カ所も[ ]が付いてしまいました。表現は、非常に細かい部分に及びます。例えば、CBD加盟国は、各国に○○することを[要請するrequest][奨励するinvite]というような具合にです。一部の国からは、義務的な表現は極力避けるような修正案がだされました。
NGOからは、この結果について「(多くの政府は)2010年目標の達成に貢献すると表明しながら、資金メカニズムといった大事な仕組みについて、次につながる道筋をまともに話し合わず、[ ]だらけの何の進展もない文書しかまとめなかったことに失望した」と語気を激しく非難しました。
会議の閉会に際し、議長からも「1週間もの時間を費やして出した今回の成果に、誰もがフラストレーションを感じていると思う。どうかCOP9の時には、政治的意思を新たにして、議論に望んでほしい」という趣旨の発言がありました。

偽りの心があると抜けなくなるという伝承の残る真実の口(サンタ・マリア・イン・コスメディン教会)。FAOに入る際には、セキュリティチェックだけでなく、「真実の口」チェックも必要だった......
保護地域作業部会は、実際の進行は、事務局が用意した資料、特に、締約国会議に提出する「提言案recommendation」の内容を中心に議論が進みます。提言案に対して、まず締約国やUNEP、地球環境ファシリティー(GEF)といった国際機関、そしてNGOが総括コメントと提言案の修正を行います。
集まった修正をもとに、提言の第1修正案(revision)が事務局によって作成されます。さらに「a案またはb案」という選択肢を用意した議長修正案(CRP)が作成され、さらに議論されて最終版(Lテキスト)を作成するという進行になります。
議長は慣例として、政府だけではなく、NGOの意見を聞き、反映させるということになっているのですが......
14日の会議で「事件」が起きました。
13日の会議で議事進行役の議長が、NGOに発言の機会を全く与えずに、議長修正案を作成してしまったのです。これに先住民グループが猛烈に抗議し、自分たちの意見を聞いてくれないのであれば、CBDの会議には参加しないとアピールし、本会議場を退場してしまいました。
これに対して、カナダやスロベニア(EU代表)が、「先住民グループやNGOはCBDにとって重要なパートナーなので、対応を検討したい」と発言し、会議が1時間も停止することになったのです。
その間、この保護地域作業部会の運営を行う会合(ビューロ会合といいます)が開かれ、あらためて、先住民やNGOの意見をしっかり聞くことを確認しました。
「NGOの発言が重要で、協力してもらうために、会議を一時中断する」。日本で行われる様々な審議会とは、あまりに違う展開に驚いてしまいました。

会議の運営方法を検討するため集まる各国代表
(保全研究部 道家)
前回のAll roads lead to COP10は、All roads lead to Rome(すべての道はローマに通ず)のもじりです。
お気づきになりましたでしょうか?
さて、2月11日から始まったCBD保護地域作業部会は、本会議場(プレナリーホール)での会議のほか、昼や夕方にサイドイベントが開催されます。
サイドイベントの主催者は、政府であったり、NGOであったりと多様です。その目的はいくつかの種類があるようです。2つほど紹介します。
1.COPに向けたプレイベント:
例えば、ドイツ政府は、初日の昼の時間を利用して「life web」というキャンペーンをCOP9で立ち上げることを紹介するイベントを行いました。こうすることで、関心を持ってくれた締約国やNGOとCOP本番でより大きなキャンペーンの立ち上げと大きな動きを作れるのです。

2.市民社会同士の対話:
初日の会議後には、先住民代表者グループと自然保護系グループとの意見交換会が行われました。互いの関心や希望を共有し合うものでしたが、過去先住民の権利や生活を排除するような形で保護地域が設立された歴史もあり、激しい言葉が飛び交いました。これは、正式な会合ではないのですが、当日現場で企画されたものです。
このように様々な会合が行われることがこの種の会議では当然のようです。

(保全研究部 道家)
NACS-Jが地域の方々や行政とともに、赤谷の森で展開している活動が、NHKの『サイエンスゼロ』で放送されます!
番組では、センサーカメラから見えてきた野生動物の暮らしぶりや、イヌワシ、クマタカ、ホンドテンのモニタリング、自然林再生の取り組みなど、AKAYAプロジェクトの科学的取り組みを幅広く紹介されるとのこと。
ぜひ、皆さま、ご覧ください。
NHK教育 サイエンスZERO「赤谷の森 多様な生態系を守れ」
<本放送>
NHK教育 2月23日(土) 午後11:45~0:29
<再放送>
BS2 2月28日(木) 午前11:05~11:19
NHK教育 2月29日(金) 午後 7:00~ 7:44
(保護プロジェクト部 出島)
2月11日(月)
今日から、生物多様性条約保護地域作業部会(保護地域WG)が始まります。COP10にも続くこの会議は1週間、ここローマにあるFAO(国連食料農業機関)本部で行われます。
生物多様性条約(CBD)のなかでも、重要なテーマの一つといわれているのが「保護地域」です。いうまでもなく、自然を守る代表的な手法の一つですが、CBDでは、2004年に開催されたCBD/COP7で、保護地域に関する世界目標や各国で行動すべきことを定めた「保護地域作業プログラム」が作られました。
保護地域WGの課題の一つがこの作業プログラムの進捗状況を確認することです。
この進捗状況を考慮した上で新しいプログラムの作成が、CBD/COP10(名古屋)で行われることになっています。
COP10にむけた動きは、COP9の前から既に始まっているのです。
まさしくAll roads lead to COP10!といったところでしょうか。


ローマのコロッセウム
(保全研究部 道家)
2日目は、バイオエネルギーがテーマとなりました。
現在、ドイツを始め「国内エネルギー供給の何%かをバイオエネルギーでまかなう」という数値目標を定める国が増えています。
日本にも古くから薪炭林が里山の周辺に広がっていたことを思い起こしてもらえれば、自然資源をエネルギーにするということはあたらしいことではありません。むしろ、それが政策として促進される(補助金などの予算がつかわれる)ことが大きな問題というのが参加者全員の共通認識です。
つまり、農業の世界に新たに「バイオ燃料用穀物生産」という分野が生まれ、従来の農地の転換(イコール食用穀物の減産)や新しい農地開拓を生み出しており、そのことが天然林の開拓やあるいは食料価格の上昇を招いているのです。
グリーンピースの出席者は、「Biofuelという呼び方は人々に誤解を与えてしまう。Agrofuel(農作物燃料)と呼ぶほうが正しい」と主張されていました。
今回の会議は、初日の「遺伝資源から得られる利益の公正・公平な配分」をはじめ、バイオ燃料の話題など、生物多様性条約の対象の広さを知るとともに、そういう問題にも取り組める海外のNGOの層の厚さにも驚きました。
会議には、アーメッド・ジョグラフ生物多様性条約事務局長を始め、スロバキア環境大臣(スロバキアは、現在EUの議長国)など、政策決定に多大な影響力を持つキーパーソンも呼ばれていました。
これから、イタリア・ローマに移動し、生物多様性条約の保護地域作業部会に参加します。イタリアでの情報収集は、環境省からの請負事業の一環でもあり、そこで得た情報は、2010年に日本での開催の可能性が高い第10回締約国会議の準備に役立つことでしょう。

ドイツNGOフォーラムで、CBDプロジェクトリーダーのギュンター・ミットラッハー氏

ポツダム広場という場所に、ベルリンの壁を見つけました。
2月2、3日にNACS-J事務局で、自然観察指導員講習会の「講師会議」を開きました。
この会議は年に1回、この時期に行っているもので、指導員講習会に関する本年度のふりかえりと、翌年度の運営やプログラム内容の留意点などについて話し合いました。
今回も各講師から、講習会をより良いものとするためのさまざまな提案や助言をいただきました。
NACS-Jからは、日頃一同に会することがない講師の皆さんに、生物多様性に関わる国際的な動きや、エコツーリズムに関わる法制度の動きなどの最新の情報をお伝えしました。
会議の最後には、講習会創設者のひとりである柴田敏隆顧問から、創設当時のいきさつや思いをお話しいただくとともに、講師お一人ずつから地域の指導員の活動状況などについてご紹介いただき、各地の現状について情報を共有しました。

講師の方々とNACS-Jスタッフ

右:柴田敏隆顧問 左:大野正人(NACS-J保護プロジェクトスタッフ)
(教育普及部 萩原正朗)
今週は、ドイツ/ベルリンにて、ドイツNGOフォーラムによるCOP9 100日前イベントに参加します。
これは、今年の5月、ドイツのボンで開催される生物多様性条約第9回締約国会議に先駆けて行われるNGO戦略会議です。今回の会議で、ドイツNGOの取り組みについての情報収集や、世界との連携体制を作り上げたいと思っています。
そして、来週からは、生物多様性条約の保護地域作業部会という会議とその翌週は生物多様性条約の科学諮問会議であるSBSTTA(サブスタ)という会議に参加します。
COP9で、COP10の日本開催が正式に決まるといわれていますので、NACS-Jとして、より戦略的に取り組むための情報収集が主眼です。
早速、ドイツNGOフォラームの様子を紹介します。
生物多様性条約はその対象とする範囲がとても広いのが特徴です。
そのため、ドイツのNGOグループは3つのテーマに絞り込んでCOP9にむけた主張を展開しようとしてます。
そのテーマは、
「遺伝資源から得られる利益の公正・公平な配分」
「保護地域ネットワークの確立とそのための資金メカニズム」
「バイオ燃料」です。
初日(7日)は、前者2つを中心に、パネルディスカッションが行われました。
(中身については、改めてご紹介します)

写真 パネルディスカッションの様子
(保全研究部・道家哲平)
私はこれからドイツとイタリアに行き、生物多様性条約関連の会議に参加します。
今週はベルリンで第9回締約国会議のプレイベントとして、ドイツのNGOが開催する会議に出席します。
これから、この事務局日誌で、その様子をレポートしていきます。

成田空港にて これから出発!
(保全研究部 道家)
