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沖縄島に出張してきました。

icon_tsujimura.jpg保護室の辻村です。
 
 2016年5月18日から21日まで辺野古・大浦湾、嘉陽、泡瀬干潟の現場を駆け足で回ってきました。
今年の保護室では、土砂の移動に伴う外来種の混入を防ぐことをメインテーマの一つに掲げています。現在、奄美大島の採石場では山が大きく切り崩され大量の土砂が野積みになっています。これらの土砂が、現在、建設が進む那覇空港第2滑走路のための埋め立て土砂に使われます。また、米軍基地建設移設のため辺野古の海の埋め立てにも奄美大島からの土砂が使われることになっています。
このように山は破壊され海は埋め立てられるという問題に共通しているのは土砂です。そしてこの土砂が埋め立てのためなどで他の場所に移されると土砂の中に混じっている生物も一緒に移動することになり、その地域にいないはずの生物が土砂とともに入ってきてしまい、本来の生態系を壊してしまう、という外来種問題が発生します。(実際に、那覇空港の埋め立てに使う予定の奄美大島の採石場周辺では特定外来生物のハイイロゴケグモが見つかっています。)
独自の生態系が発達している小笠原諸島や南西諸島ではこれまでも外来種の移入が問題視されてきましたが、そもそも日本自体が島しょ国ですから外来種問題は、日本のどこでおきてもおかしくはないのです。
保護室では、日本各地で土砂の移動によって外来種が移入し生態系に影響を及ぼしうることを問題視し、土砂の移動による外来種問題をメインテーマの一つにしました。
これまで、自分は国立公園での自然保護問題として小笠原諸島の保全やリニア中央新幹線建設問題、地熱開発などの現場を担当してきました。リニア中央新幹線は路線の8割以上が地下トンネルですので大量の土砂が発生します。このように、自分がこれまで見てきた現場の多くは「土砂の供給源」としての場の問題でしたが、今回の沖縄の出張は、「土砂の受け入れ側」の問題の現場をしっかりと把握することが目的でした。
 
 
 
4月18日に那覇空港に到着して安部と合流し、すぐに那覇空港第2滑走路の埋め立て現場が一望できる場所に行きました。元々はサンゴ礁域ですが、着々と進む工事現場の景観が広がっています。ピーク時に予約が取れないことがあるという事で滑走路を増設する事業ですが、失う自然環境の大きさは計り知れないものがあると思います。
その後嘉陽海岸のセットバック護岸を見に行きました。自然海岸を残してほしいと思いますが、海に近接した生活がある以上、最低限の護岸が必要という考えもあります。嘉陽では、地域住民と行政がしっかりとコミュニケーションをとり、合意形成をするプロセスが重視されました。開発側、自然保護側双方にとって完ぺきではないにせよ、きちんと合意を果たすことができる好例で、すべての公共事業がこのように進められれば、軋轢も少なくなると思います。
 
4月19日は辺野古・大浦湾でのジュゴンの食み痕調査に同行しました。自分はダイビングはできないので、シュノーケリングだけでしたが、海底地形に対応して様々なサンゴが分布している様子がわかりました。さらに海底地形がとても複雑です。河口部のマングローブ林の環境からサンゴ礁環境、海草藻場環境がモザイク状にあり、一見して生物多様性豊かな海域であると感じました。フロートはだいぶ撤去されていましたが、海上は賑やかで、ジュゴンはまだこの海域に出現していないことがわかりました。一刻も早く静かな自然状態に戻ることを願ってやみません。
 
4月20日は、行政関係者と意見交換をしました。彼らは2~3年で移動することが通例なので、こちらとしては毎回そもそものお話をしないと議論が通じません。自分の任期中問題がなければよいという態度の人もおられたので、より一層疲れました。個人としては良い人たちかもしれませんが、行政の役割は我々市民のために働くことであって、上司(行政機関)のために働くことではないはずです。
 
4月21日最終日は、泡瀬干潟を見に行きました。第一工区は埋め立てられてしまいましたが、まだ、干潟が残っています。NACS-Jとしてはラムサール条約に登録するべき場所とかんがえており、一刻も早い保護区の指定が必要です。泡瀬干潟を含む海域を全貌できる勝連城跡に上って景観を見ましたが、コンクリートに埋め尽くされそうになっている我が国に縮図をみるような景観でした。この場所に小さな小さな外来種が混入しても見つけることは難しいでしょう。外来種対策の基本は入れないこと。NACS-Jでは外来種を入れないことを前提として、外来種を持ち込む原因になる土砂をもたらす不必要な開発行為を止めるべく活動と調査を継続していきます。
 
 
 
 
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写真①名護市の採石場
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写真②カフェの窓から見える那覇空港増設の埋立現場
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写真③嘉陽海岸
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写真④辺野古・大浦湾
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写真⑤辺野古沖の監視船
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写真⑥泡瀬干潟遠望
 
 
 
 
 
 

毎年春先に咲くトゲウミヒルモ群集に来るジュゴンを待つ

icon_abe.jpg 保護室の安部です。
 
4月21日、ダイビングチーム・レインボー、チームザンのご協力にて調査員4名でトゲウミヒルモ群集にジュゴンのはみあとの有無を調査をしに行きました。
水深19.6mという深場での記録は珍しいですが、春先をメインに広がる一年草のこのトゲウミヒルモ群集では2013年と2015年の2度はジュゴン(個体C)のはみあとが確認されています。
今年ももう季節なので期待に胸をふくらませ行ってみたところ、藻場は良好だったのですが、はみあとは見られず・・・。
2013年にはNACS-Jアクションサポーターの岩本俊紀さんが3月28日にジュゴンのはみあとを発見しています。
 
*2013年:
辺野古でジュゴンの新たな食み跡が発見されました。
2015年にも4月15日、5月9日の2回の北限のジュゴン調査チーム・ザンの調査においてもはみあとを記録しています。。
 
*2015年 
5月9日大浦湾食み跡調査
 
 
今月は地元の方が4月15日と18日にも調査しています。3日目の20日今日も発見できませんでした。
まだあとから5月などに来る可能性もあり、またこのところ日本列島をおそう天候不良の影響もあるのかもしれませんが、「遅い」ということは心配です。
ジュゴンが今年も来てくれることを願っています。アオサンゴもクマノミも元気でした。
 

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icon_syumiya.jpg エコシステムマネジメント室の朱宮です。
 
11月22日、琉球大学で「野生生物と社会」学会があり、「地域の保全活動を結ぶ市民調査」の可能性というテーマセッションの中で『「人と自然のふれあい調査」の実践とその可能性』というタイトルで発表をしました。
 
テーマセッションは、最初に泡瀬干潟を守る連絡会の前川誠治さんから「泡瀬干潟における市民参加による総合調査とその可能性」ということで発表がありました。泡瀬干潟は、結局埋め立て工事が行われてしまいましたが、当初の工事計画に比べれば発見された海草藻場の半分近くが残されました。これには市民による調査が大きく貢献しました。
 
私からは、日本自然保護協会が進めてきた「人と自然のふれあい調査」について報告するとともに綾町の上畑地区での取組の事例を報告しました。
「人と自然のふれあい調査」はこれまで綾町では外部あるいは為政者による取り組み(照葉樹林都市、綾の照葉樹林プロジェクト、綾ユネスコエコパーク)が、いわばトップダウン的に枠組みを決め環境をキーワードにして行われきた一方で、市民調査というゆるやかな縛りの中で、環境を前面に出さずに地域での暮らしや文化など地域が大切にしてきたことについての調査を市民が選択し取り組んできたという意味において、これまでにない方向性を示したのではないかと報告をしました。
 

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▲「人と自然のふれあい調査」を実施した地域

 
次の日は学会をさぼって安部さんと辺野古に向かいました。
基地の前には警備の警察と基地建設に反対する市民が道路を隔てて対峙していました。
テント村では沖縄生物多様性市民ネットワークの吉川さんがドキュメンタリー映像の取材を受けていました。最初は3年だと思っていた反対運動も10年以上に及んでいるとのこと。
いろいろな矛盾が同居するのが、基地の島沖縄であると、実感しました。
 

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▲キャンプシュワブのゲート前

 

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▲テント村の様子 休日のためか訪問者がひっきりなしでした。

 

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▲近くのカヌチャリゾートからのキャンプシュワブ ここにいるとこんなに近くで反対運動が行われていることなど実感できない。

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▲沿岸に設置されたフロート。一個3万だそう。

 

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▲大浦川河口のメヒルギのマングローブ林に設置された歩道 必要なのか?名護市指定文化財(天然記念物)。

 

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▲嘉陽に設置された防潮堤 景観に配慮してサンゴで作られ、コンクリートも環境にやさしいもの。

 

 

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保護室の萩原です。

 
9/13(日)に、法政大学外濠校舎(東京都千代田区)にて、「辺野古の海の生物多様性を伝えるシンポジウム」(法政大学文学部地理学科後援)を実施しました。当日は100名を超える参加者がお集まりくださり、まだあまり知られていない辺野古・大浦湾の自然について、埋め立てを行うことによる自然破壊の大きさや深刻さを、文化人類学者、地理学者、生物学者、ジャーナリストがそれぞれの観点からご紹介しました。
 

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まず、吉川秀樹さん(沖縄・生物多様性市民ネットワーク)からは、ジュゴンについて、沖縄から広く東南アジア諸国までの過去から現在までの人との関わりを中心にお話がありました。
次に、中井達郎さん(国士舘大学非常勤講師、当会参与)からは、沖縄島・辺野古大浦湾の自然環境が、生態的・地理学的に見て大変貴重な地域であることを、豊富な図表をもとに紹介されました。続く吉田正人さん(IUCN-J会長、筑波大学大学院、当会専務理事)からは、市民参加調査「ジャングサウォッチ」などで得られた知見に基づく辺野古・大浦湾の自然環境の重要性をお伝えしました。安部真理子(日本自然保護協会)からは、世界に誇るべき、いまだに新種が発見され続けている辺野古・大浦湾のサンゴ礁の海の生物多様性を守ることの重要性と現在の辺野古を取り巻く状況をお話いしました。
 

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後半のパネルディスカッションでは、まさのあつこさん(ジャーナリスト)が加わり、海外での環境法の状況や国内の他の事例含めお話をいただき、辺野古・大浦湾の埋め立てが進められた場合、何を失うかについての議論を深めました。
 
シンポジウム終了後には、参加者の皆さんから、下記のような真摯な感想が寄せられました。一部を紹介させていただきます。
 
・沢山の生物やジュゴンの海が失われている。政府が言い訳を並べ大切なことを隠して進めていて一方的。新基地はいらないと思う。
・恥ずかしい話だが政治的関心がほとんどだった。しかしこれまでの経緯からは沖縄が政治に阻止されている感が強いです。ただ辺野古も埋め立てに際、コンクリートでサンゴ礁が危機にある映像を見てこれは大変なことだと思った。1人の人間としてもっと自然や多様性に関心を持つ必要があるとつくづく思った。
・生物多様性に対する政治家の意識の低さ、無関心さに驚かされた。これは今に始まったことでなく従来からだ。環境影響評価を理解している人の少ないからか。
・私自身報道の仕事に携わっている。東京で辺野古問題というと普天間基地移転、それに反対するデモという単純な構図で報道しがち。私も実際に辺野古に行くまでは辺野古問題を表面的な部分しか見ていなかった気がする。実際に大浦湾に潜り、地元の方の話を聞いた時、辺野古問題が単純な問題ではなく沖縄が戦後70年の基地問題全てを深く知るべきと感じている。
・大多数の人は新聞やTVに操られているのだと思う。表面的な報道の裏に隠されているものを探し出して判断し、自分の考えを練り上げていくことが欠かせないと思った。情報の提供ありがとうございました。
・地道な調査をありがたく感じた。
・海を愛する1人として皆様の活動に敬意を表します。調査、研究を分かりやすく説明していただき大浦湾についての理解が少し深まった気がする。今後もこのような活動を続け、幅広く皆様に知らせていただきたいと思う。
・人と自然のかかわりは現状を見るだけでなく歴史をさかのぼることで深くより見えることが分かった。ジュゴンがニライカナイと人の世界をつなぐメッセンジャーであったという捉え方が大変興味深く感じられた。
・新種の生物が発見されている事や、地形全てで守って行く大切な生物多様性の海なのだということが分かった。沖縄の問題とせず自分事として周りにも伝えていきたい。
・これで十分とは言えない。これを機にもっと関心を持って行動していきたい。
 
当日の配布資料PDF/2.2MB) henoko_sympo.pdf
 
■基調講演動画 https://youtu.be/7Ue2Jt7zPYU
 
■パネルディスカッション動画 https://youtu.be/oCrVa83T61M
 
 
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当日の様子は、沖縄タイムス紙の9月14日の記事でも紹介されました。
 
icon_hagiwara.jpg 保護室の萩原です。
 
沖縄県辺野古の普天間飛行場代替施設事業を巡り、連日のようにニュースが報道されています。
 
報道のとおり、この事業には多くの問題があります。
しかし、まだまだ知られていないのが、辺野古を埋め立てることによる自然破壊の大きさ深刻さです。
 
辺野古・大浦湾とは、いったいどんな場所なのか。
文化人類学者、地理学者、生物学者、ジャーナリストがこの海を、それぞれの観点からご紹介します。
 
なぜ、辺野古の海を埋め立てることが問題なのか。
この海域を10年以上調査をしてきた日本自然保護協会が、自然保護にフォーカスして、この計画がもたらす意味をみなさんと一緒に考えます。
 
<辺野古の海の生物多様性を伝えるシンポジウム>
 
【開催要項】
日時:2015年9月13日(日)13:30~17:00
会場:法政大学市ヶ谷キャンパス(外濠校舎306号室  
定員150名 参加費:資料代500円
 主催:公益財団法人 日本自然保護協会(NACS-J) 後援:法政大学文学部地理学科
※最寄り駅:市ヶ谷駅または飯田橋駅下車徒歩10分)
 
【お問い合せ・参加申込先】: 日本自然保護協会・保護室 TEL:03-3553-4103   
Eメール:umi@nacsj.or.jp (スパムメール対策のため@を大文字にしています。小文字に修正して送信してください。 )
 
※当日受付もいたしますが、資料・会場準備のため事前申し込みにご協力ください。
 
プログラム
■基調講演
●「誰がジュゴンを語るのか~ジュゴンと人との関わり」
              吉川秀樹/沖縄・生物多様性市民ネットワーク
 
●「沿岸地域自然環境の保護における場の多様性の意義~沖縄島・辺野古大浦湾を例に~」            中井達郎/国士舘大学ほか
 
●「市民参加調査から見えてきた辺野古・大浦湾の自然環境の重要性」
              吉田正人/IUCN-J会長、筑波大学大学院
 
●「世界に誇る辺野古・大浦湾のサンゴ礁の海」
              安部真理子/日本自然保護協会
 
■パネルディスカッション(コーディネイター:吉田正人)
     パネリスト:吉川秀樹、中井達郎、安部真理子、まさのあつこ(ジャーナリスト)
 
 
 
 
 
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icon_abe2.jpg保護室の安部真理子です。

沖縄防衛局が臨時制限区域を示すために設置したフロート。これらの動きをおさえるためにアンカーという名前の巨大ブロックが海に沈められています。台風9号でフロートの方はかなり動き、大浦湾奥の瀬嵩の浜に打ち上げられていました。
 

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鈴木雅子さんのご案内で本部(もとぶ)の採石場の内側が良く見えるカフェ「夕日の丘」に連れて行ってもらいました。

昨日はここの土砂をコンクリートに精製する場面を、うるま市新港見てきたということになります。
 

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山は、サンゴやサンゴ礁と異なり、成長することはないのですが、わかっているのでしょうか。

辺野古の海に、環境影響評価の報告書に記載のない、大量の石材や大型ブロックの海中投下を、埋め立て区域の外側に計画されていることが、共同通信の情報公開請求で明らかとなり、47ニュースが詳細を伝えています。

●辺野古の海にアセス記載ない大量石材 埋め立て区域外、沖縄防衛局が投下計画http://www.47news.jp/47topics/e/267051.php

 
複数の場所でのべ約2600メートルにわたり、海中にカーテン状の汚濁防止膜を設置する予定で、その重りとして、56.7トンのコンクリートブロックを102個、43.9トンを86個、12.3トンを48個投下する計画です。
先日の台風でも海面に浮かべたフロートさえ浜に打ち寄せられ、海底のさらなる撹乱が懸念されています。
 
共同通信47NEWSに安部のコメントを掲載いただきました:
 
▼生態系保全の担保ない 
 日本自然保護協会の 安部真理子 (あべ・まりこ) 博士(海洋環境学)の話 石材やブロックの投下で水の流れが変わり、海底の砂が削られたり、別の所に堆積したりする恐れがある。海草への影響も懸念され、影響予測を示さずに工事を進めるのは問題だ。辺野古の海は生態系が非常に豊かで、前沖縄県知事が埋め立てを承認した際に、留意事項として海生生物の保護対策を求めたが、環境保全の担保がないのが実態だ。
 
 

icon_abe2.jpg保護室の安部真理子です。

昨日7月10日の台風9号が風雨が少し弱くなったところで辺野古の海を見に行きました。海は大荒れに荒れています。その影響で臨時制限区域を示すフロートがかなり陸側に寄ってきていることがわかりました。(写真はフロートの様子)

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アンカーの役目を果たしている巨大コンクリートブロックも一緒に引きずって流れているのか、フロートのみが千切れて流れてきたのかは不明です。
 
コンクリートブロックごと動いてしまったのだとすると、海底に大きな影響が及んでいることと思われます。
 
今日になり、フロートの一部が浜に打ち上げられたという情報も入りました。地元紙も報じ、大きな話題となっています。
 
●琉球新報取材班:photo
沖縄タイムス●辺野古新基地:工事で設置したオイルフェンス漂着
 
続けて接近している台風11号の影響で海に潜って確かめることは難しそうです。すぐにでも潜って確かめたいのですが。
 
また、7月9日に事前の環境影響評価の報告書に記載がない大量の石材や大型コンクリートブロックが辺野古の海に投下される計画が明らかになったことが報道されていますが、
(東京新聞●環境影響示さず海に石材、防衛局 辺野古で計画、400トン
 
本日7月11日、中谷防衛大臣は「汚濁防止膜の設置は環境影響評価書にも記載している」と汚濁防止膜を固定するために石材の投入することの正当性を主張しているという報道がありました。
(沖縄タイムス●辺野古新基地:1トン石材412個を投入へ 中谷防衛相が説明
 
汚濁防止膜は、県内の他の事例では、泡瀬干潟の汚濁防止膜の固定に、H鋼という金属製の資材が使われていました。わかりにくいので図も示します。
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普通はこの程度の機材を使うのではないかと思います。ただし、最近は汚濁防止膜の固定用のアンカーとしてコンクリ―トブロックを使うことにした可能性もあります。
しかしその場合にも、山下芳生議員が答弁の中で明らかにしてくれたよう、那覇空港滑走路増設事業で用いられているブロックはほとんど3トンです。辺野古で使われている10-45トンとはサイズも使用する数も異なります。
 
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環境影響評価もせず、岩礁破砕許可申請にも含めずに巨大なブロックを使うことに何ひとつ正当性はありません。
 
 
●2015年3月27日(金)
辺野古岩礁破砕 巨大ブロック隠して手続き
 
 
大浦湾の水深が深いことに起因するのだと推測はできますが、大浦湾はここ数年で深くなったものではありません。あらかじめ予測して環境影響評価に含めなかった方の手落ちです。
 
 
 
上の写真は泡瀬干潟で用いられているH鋼、H鋼の図はHARUFUJIさんから拝借しました(http://www.mrfj.co.jp/product/hgtku/
 
 
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8日に沖縄・生物多様性市民ネットワークと日本自然保護協会が、沖縄県知事や辺野古新基地建設問題対策課長あてに環境保全措置に伴う問題への対応について要望書を提出したごとが、沖縄タイムスで報道されました。
 
環境監視委の設置は、県が埋め立て承認時に留意事項を求めたもので「当事者意識」を持つように強く要望しています。
 
生物多様性に富む海域が失われる前に一刻も早く対策を取っていただきたく思います。
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

icon_abe2.jpg保護室の安部真理子です。

共同通信による情報公開請求で、沖縄防衛局が事前の環境影響評価の報告書に記載がない大量の石材や大型コンクリートブロックを、埋め立て区域の外側の海中に投下する計画をしていることが明らかになりました。

 

約400トンの石材を使って海底を平らにしたり、50トンを超えるものも含む巨大コンクリートブロック200個以上を設置し、合計約2550平方メートルの海底を覆う計画となっています。

 

今朝7月10日の東京新聞で安部のコメントが掲載されました。
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◎生態系保全の担保ない
日本自然保護協会の安部真理子(あべ・まりこ)博士(海洋環境学)の話 石材やブロックの投下で水の流れが変わり、海底の砂が削られたり、別の所に堆積したりする恐れがある。海草への影響も懸念され、影響予測を示さずに工事を進めるのは問題だ。辺野古の海は生態系が非常に豊かで、前沖縄県知事が埋め立てを承認した際に、留意事項として海生生物の保護対策を求めたが、環境保全の担保がないのが実態だ。

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記事の一部がウェブでも掲載されています。
●東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015070901001225.html

●沖縄タイムス
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=123501

 

(写真は、2015年2月に明らかになったアンカー設置のための巨大コンクリートブロック/写真提供:ダイビングチームレインボー)

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icon_hagiwara.jpg 保護室の萩原です。

 

東京・代々木上原に8月1日~3日の3日間だけ現れる「「琉球港」。
琉球トークや日替わり沖縄食堂、マーケットが開かれます。
 
8月1日(土)14時~16時、日本自然保護協会の安部真理子が「辺野古の海が教えてくれること」をお話します。
 
辺野古・大浦湾には多様な生きものたちが暮らしています。その数なんと5334種!世界的にも貴重なサンゴの群集や絶滅危惧種であるジュゴンの餌場を有する辺野古の海の魅力を語り尽くしてもらう2時間。その海が新しい基地の建設のために埋め立てられようとしていることの意味も一緒に考えてみたいと思います。
 
琉球トーク 参加費:1,000円(1ドリンク付き)
トークは、予約優先です!参加をご希望される方は、琉球港Facebookのメッセージかメール(mtt.hako@gmail.com ※スパムメール対策のため@を大文字にしています。小文字に修正して送信してください。)まで、お名前、人数、連絡先をお送りください。
 
会場:hako gallery 東京都渋谷区西原3丁目1-4
  
 

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icon_abe2.jpg保護室の安部真理子です。

5月31日、奄美大島にて開催された辺野古土砂搬出反対 全国連絡協議会にオブザーバーとして参加してきました。
 
「この3日間、調べる、学ぶということをしてきた。これを受けて今日は行動する日である」、と奄美会議の原井さん。
「全国連協議会には鹿児島・沖縄の両県議会がそろっているが、これは歴史的に初めて。」
播磨灘、瀬戸内海、門司、の土砂搬出問題に取り組む人達から状況の説明が続いています。
 
門司の保全に取り組む八記さんからは「採石業者も仕事がかかっているため、企業に砕石ストップとは言いにくい雰囲気であるとの声も。しかし未来の子供たちのために守っていかなければならない。」
 
奄美の市集落の栄さんからのご発言。「声をあげにくい雰囲気があるが、しかし実際に自分たちの自然が痛んでいることについては本当にしんどく涙が出る想い。行政の反応の鈍さ、この国には民主主義があるのかと思う。」
 
中村未央議員(沖縄県議)より。「辺野古の埋立で作られる土地は、国有地ではなく、私達が地主にもなれないそういう土地である。危機感はものすごく高い。外来種を持ち込ませないための防御として県条例を検討中。こと細かな手法や環境調査の証明の方法など、事業者を通じて報告させ、突き返していくということをもって知事の権限を強化していく。」
「みなさんの環境を守ることが、辺野古を守ることにつながる。
一緒にがんばりましょう!」
 
柳議員(鹿児島県議)より、「行政は『指導してきた』というがいかに指導がずさんであるか、と問題を指摘。県行政が弱く、民間と民間の取引だからをはさめないと言う。しかし世界自然遺産を目指すなかで、物を言えない行政のままで良いのか。6月議会でこの問題は訴えていく、隣県の私達も声をあげていきたい。」
 
玉城義和議員(沖縄)より。「通常はみなさんに辺野古に来ていただくことが「連帯」となるが、今回は趣向が少し異なる。この会議を通じて、それぞれの持ち場でがんばることが良い結果につながることの確認が出来た。点から面へという感想である。これをどのように制度にしていくかが課題である。」
 
 
意見交換ののち、「辺野古土砂搬出反対 全国連絡協議会」の設立、決議文の採択が行われました。「一粒たりとも故郷の土を戦争に使わせない」をスローガンとし、土砂の搬出に反対する署名活動を展開する方針です。
 
この協議会には防衛局が土砂採取を予定する県外7地区、「瀬戸内地区」「門司地区」「奄美大島地区」「五島地区」「天草地区」の団体が出席あるいは参加の意向を示しています。
 
また同日に、辺野古の埋立用の土砂採取が予定されている徳之島でも住民有志らが「世界自然遺産登録に向けた有志の集い」を開き、自然保護活団体や個人など約40人が参加し、環境に与える影響から辺野古の埋め立て土砂採取に反対しする全島・全群島に運動の輪を広げたいという意思が確認されました。
 
昨日の琉球新報では1面に向井先生の写真入りの記事、そして社会面ではNACS-J理事をつとめる篠健司氏の企業の環境保全への取り組みも紹介されました。
 
今朝も、共同通信、朝日新聞、地元2紙が社説で取り上げています。
辺野古の問題が全国規模に広がり、それぞれの現場でのそれぞれの方法での取り組みが実を結び、全国の自然保護につながることを願っています。
 
沖縄タイムス●辺野古への土砂搬出反対 協議会が発足
 
琉球新報●辺野古埋め立て土砂の搬出「撤回を」 全国7組織が連絡協設立
 
奄美新聞●辺野古埋め立て土砂、仮設桟橋計画 
 
共同通信●「辺野古へ土砂搬出反対」 7市民団体が協議会設立
 
朝日新聞●辺野古へ土砂「送らせない」 搬出元の環境団体が連携
 
沖縄タイムス●社説[土砂搬出反対協発足]新基地阻止に仲間の輪
 
琉球新報●<社説>辺野古土砂連絡協 新基地阻止へ心強い共闘だ
 
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icon_abe2.jpg保護室の安部真理子です。
 
海の生き物を守る会と日本自然保護協会は5月29日、辺野古沿岸部の埋め立て土砂採取予定地、奄美大島住用町の市集落で、沿岸部の潜水調査を実施しました。速報でその様子とその後の報道についてお伝えします。
 
採石地から流れ込んだヘドロの中に、キクメイシ属のサンゴが埋まっている様子が見て取れました。
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調査の様子が、南海日日、奄美新聞、沖縄タイムス、琉球新報、毎日新聞に掲載されました。
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沖縄タイムスは1面トップ掲載でした。
「辺野古埋め立て:土砂採取予定地の奄美、海底にヘドロ」
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=117635 (紙面の一部WEB掲載)
 
***********************
市集落は砕石地からの度重なる土砂流入で漁業被害などの苦情が相次いでいたが、実態が明らかになったのは初めて。
・通常は海底にない石もあちこちにあった。砕石による以外の影響は考えにくい
・ストレスに強い種類のサンゴしか確認できなかった。
・サンゴ以外の生き物がほとんど見られなかった。
・ヘドロ状の泥が厚く堆積していた。
・透明度が低く、1m程度。

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・ウエットスーツに泥がつくほど土砂が堆積していた。
かつては「命の海」で、泳げばトコブシやシラヒゲウニが足の踏み場もなく見え、ブダイやチヌが多く獲れる海だった。しかしながら透明度は悪化するのみ。昨年まで学校の遠泳が行われていたが、今年は行われない見通し。市集落出身で県外に長く住んでいた住民は「こんなことになっているとは思わなかった。涙が出そうになった」と語った。
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写真はジャーナリストの渡瀬夏彦さんからお借りした記者会見の様子と私のウエットスーツについた泥の様子です。
 
 
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そして翌30日は、自然と文化を守る奄美会議と海の生き物を守る会の主催でフォーラム「奄美の海山を守り、沖縄に連帯する」が開かれ、その様子が地元の南海日日新聞は1面トップに奄美新聞8面、沖縄タイムスと琉球新報にも掲載されました。
 
向井宏先生(海の生き物を守る会)からはジュゴンや海草藻場、そして採石が海に与える影響などについてお話がありました。
 
私からは「辺野古の埋め立てが環境に与える影響」と題し、辺野古の埋立や奄美とのつながりについて話しました。前日に見た海中の調査結果の概略もお伝えしました。
 
奄美会議の薗さんからは40年間にわたる奄美の環境問題への取り組み、プロサーファーの碇山勇生さんからはサーファーを中心とした活動の紹介がありました。
 
 
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写真は向井宏先生(海の生き物を守る会)とプロサーファーの碇山勇生さん。
 
聴衆には採石業者の方も来ており、「私達は砕石で飯を食べている。商売だから沖縄に売ってもいいじゃないか。」という意見も出て、また採石場を閉めるのにもコストがかかるためやむを得ず放置状態になっている場所もあるとの指摘がありました。
 
また「大島紬が下火になり、奄美に売れるものは石しかない。仕事もない。辺野古を止めさせる手段に奄美の砕石業を利用しないで欲しい。」という声も。
 
「山を崩しては売り、崩しては売ってきたが、経済的に苦しいままで(土砂崩れ防止の)後処理ができずにいる。沖縄に売り出せば(山を)きれいにするチャンスになる」という訴えもありました。また「また基地を造らせていいのかという想いもある。奄美の土を使うなんてとんでもない」という意見もありました。
 
土曜日にも関わらず100名以上の方のご参加があり、関心の高さがうかがえる場となりました。
 
★琉球新報 「島の自然守れ」 奄美で新基地フォーラム 沖縄と連帯論議
 
★朝日新聞  鹿児島)辺野古移設反対、奄美でフォーラム
 
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icon_abe.jpg 保護室の安部です。
 
 
生物多様性豊かな大浦湾の新しい一面がまた発見されました。
 
琉球大学理学部のジェイムズ・デイビス・ライマー准教授が新種のスナギンチャクを3種を発見し、うち1種は大浦湾で見つかりました。 
大浦湾で発見されたスナギンチャクの和名は「チャンプルー」と名付けられ、体長は1mm未満です。
ライマー氏は琉球新報の取材に「大浦湾は基地問題で話題になっているが、沖縄の中でも生物多様性のホットスポットで、まだ十分に生物の調査がされていない。今回の発見はこの地域の
重要性を象徴している」と話しているとのことです。
 
◆琉球新報:新種スナギンチャク 大浦湾などで発見 和名・チャンプルー(2015.5.17)
 
 
大浦湾では小さなエビとソフトコーラルの共生関係も、最近になり判明しています。
 
◆辺野古・大浦湾の海底で新発見! エビとサンゴとウミウシの三角関係
 
 
またジュゴンが臨時制限区域の外に位置する大浦湾のチリビシのアオサンゴ群集付近の海草藻場を再び利用していることが、4月15日に行われた地元の市民団体の調査で確認されました。
場所は大浦湾チリビシのアオサンゴ群集付近の水深約19メートルのトゲウミヒルモの海草藻場でここは2年前に(http://www.nacsj.or.jp/diary2/2013/04/post-347.html)やはり市民の手ではみあとが発見されたところです。4月の調査では少なくとも35本以上確認され、5月9日には新たに8本のはみあとが地元の市民団体の調査によりわかりました。
 

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▲ジュゴンの食み跡(撮影:2015年4月15日 岩本俊紀)
 
 
◇沖縄タイムス:大浦湾にジュゴン食み跡 市民団体調査 35本以上確認
 
◇沖縄タイムス:ジュゴン食み跡、新たに8本 名護市の大浦湾
 
◆動画:大浦湾でジュゴンのはみ跡35本以上確認
icon_hagiwara.jpg自然保護室の萩原です。
 
7日に続き、14日も衆議院第一議員会館大会議室で「辺野古の海を守る緊急シンポジウム」の2日目を開催しました。
 
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はじめに、自然保護部の安部真理子から、次々と新種が発見される豊かな海である辺野古の埋め立て予定地周辺の環境を保全することの重要性を紹介しました。
また、環境アセスメント後に判明した市民による科学的な調査で判明した事実である埋め立て予定地内外でジュゴンのはみ跡が高頻度で確認されたことや、埋め立て手続きについての問題点を紹介しました。
 
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原井一郎さん(自然と文化を守る奄美会議・副代表)からは、世界自然遺産登録を目指す奄美大島で行われている、辺野古の埋め立てに使われるとみられる土砂採取の現状が報告されました。
土砂採取によって、奄美大島の住民の生活が脅かされている現状と、その作業によって「良好なサンゴ礁の海」に赤土が流れ込むようになり破壊されつつある深刻な状況が報告されました。(写真:原井一郎さん)
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続いて、環境省からのヒアリングでは、亀山理事長より「わが国の自然保護問題だけではなく、世界の自然保護問題として捉える必要がある。」とこの問題の重要性を強調しましたが、
環境省からは「普天間飛行場代替施設建設事業」の事業者である防衛省が適切に環境アセスメントを進め環境保全を行うものと認識している、ということが述べられるにとどまり、現在の辺野古がおかれている状況への言及は得られませんでした。
 
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シンポジウムの終わりに、湯浅一郎さん(環瀬戸内海会議顧問)から、このままの状態では、日本は立派な環境関連法規や環境アセスメントの制度が整っているにも関わらず、実際に環境が守られない状態が続くことで、「環境保全ができない国」であると諸外国から見られてしまう可能性も指摘され、「生物多様性基本法」の立法趣旨・精神にのっとり、環境省はその業務を進めるべきとの意見が出されました。(写真:湯浅一郎さん(環瀬戸内海会議顧問)
 
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当日は、平日の昼間にもかかわらず60名を超える参加者と共に、赤嶺政賢事務所、田島一成事務所、糸数慶子事務所、山本太郎事務所の各議員秘書の方をはじめ多くのメディア・報道関係者から参加がありました。
 
この様子は、15日の新聞でも報道されました。
 
こうした自然保護運動には多くの方々のご支援が必要です。
当会の活動を応援してくださる方は、クリック募金をお願いします。
(サイト内の赤い「応援する」ボタンをクリックしていただくと、当会への募金になります。)
 
下記サイトからもご支援をいただけます。
 
 
<報道>
琉球新報「奄美でも環境破壊、土砂採取が影響 辺野古シンポ」
 
沖縄タイムス「辺野古新基地:東京で辺野古の海守るシンポ開催」
 
わずかのべ10日間の調査の結果で(2008~2009年)、61科241属496種の十脚甲殻類が得られ、
少なくとも36種の未記載種および25種の日本初記録が含まれています。(藤田ら 2009)
著しく高い生物多様性を擁する沖縄県大浦湾の環境保全を求める19学会合同要望書 (2014.11.11)
 
icon_hagiwara.jpg 自然保護室の萩原です。
 
良好なサンゴ礁域が残され、新種や国内初記録の種が多く見つかる辺野古/大浦湾の海で、今、8月の本体の埋め立て工事に先立つボーリング調査が再開されています。
そのようななか、衆議院第一議員会館の多目的ホールで「辺野古の海を守る緊急シンポジウム」を開催し、防衛省から意見を聞きました。
 
日本自然保護協会では、シンポジウムにあわせて、科学的な知見に基づいた「普天間飛行場代替施設建設事業の環境保全対策に関する質問書」を事前に防衛省に提出し、その回答を求めました。
 
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▲NACS-J自然保護部・安部真理子の発表の様子
 
赤嶺政賢衆議院議員、花輪伸一氏(ラムサール・ネットワーク日本)、日本自然保護協会・自然保護部の志村、安部、辻村が出席して行われた防衛省からのヒアリングでは、岩礁破砕許可に関連して沖縄県知事への資料提供が行われていない現状や、仮設桟橋の設置に使われる資材撤去事例及び破損時の回収方法が示されていないこと、現在の技術では難しいとされ成功事例のないサンゴ類・海草などの生物移植・造成に対する見解などへの質問および環境監視等委員会への情報提供や市民への情報開示が適切ではないことへの指摘を行いました。
 
防衛省からは、公有水面埋立承認申請書の留意事項に基づき設置された「環境監視等委員会」により適切に議論され、判断されているとの回答が議論の中心でしたが、肝心な「環境監視等委員会」は、科学者として当然行うべき委員による現地視察などがなされておらず、またその委員会の議事録の公開も適切に行われていない現状などが、次々に質問者側から指摘され、問題点が追及されました。
 
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▲防衛省からのヒアリングの様子。左奥から2番目が赤嶺議員。
 
またジュゴン(環境省、絶滅危惧種ⅠA類)の生息情報については、2014年5~7月までにNGOにより確認された『埋立予定地内における150本以上のジュゴンの食み跡に関する情報』などの大きな判断材料となる科学的情報の共有やフロートの設置に伴うコンクロートブロックの大きさなどの議論が同委員会と事業者との間で行われているのかどうかさえも公表されている議事録から確認できないことから、現在現場で起こっていることが、科学的知見を持つ委員の適切な判断のもとに行われているのか疑わしい現状も分かりました。
 
日本自然保護協会では、「環境監視等委員会」の議論が市民が見える場所で行われ、科学的な議論ができるように要望しました。 
 
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▲激励の挨拶をする玉城デニー衆議院議員・生活の党
 
 
 
 
icon_shimura.jpg 保護・研究部の志村です。
 
 
 
 
明後日、3月25日、生物多様性や環境・平和問題に取り組む14のNGOが共同で辺野古新基地建設に反対し、作業の中止を求める共同の緊急声明を発表します。
 
緊急声明の内容およびその背景と、辺野古の新基地建設のポイントと、生物多様性に関して解説する記者会見を実施します。メディア向けですが、一般の方もご参加いただけます。コンパクトに辺野古の現在の状況や生物多様性について知るチャンスです。ぜひご参加ください。
 
◆日時:3月25日(水)13:00~14:00 
※15分前から参議院議員会館ロビーにて通行証を配布いたします。
 
◆場所:参議院議員会館B107
(最寄り駅:東京メトロ永田町駅、国会議事堂駅)
 
◆内容:
 NGO緊急共同声明について
 辺野古・大浦湾の生物多様性について
 辺野古における米軍基地建設…現地の状況について
 各団体の取り組みについて
 
◆記者出席者(予定):
花輪伸一/ラムサール・ネットワーク日本、沖縄のための日米市民ネットワーク(JUCON)
安部真理子/日本自然保護協会
佐藤潤一/国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
堀田千栄子/美ら海にもやんばるにも基地はいらない市民の会
満田夏花/国際環境NGO FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン)
 
◆問い合わせ先:
NACS-J保護研究部 志村 shimura@nacsj.or.jp ※スパムメール対策のため@を大文字にしています。小文字に修正して送信してください。
 

icon_abe2.jpg保護・研究部の安部です。

 
普天間基地移設に伴う新基地建設で、大浦湾内の辺野古沖に10~45トンものコンクリート製のアンカーが75基も設置され、サンゴや岩礁が破壊されていることが明らかとなりました。
 
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2月10日に翁長沖縄県知事に、沖縄防衛局が行っている辺野古・大浦湾のコンクリートのアンカー設置作業への中断勧告を求める緊急要請書を連名提出しました。
 
沖縄県に対して、沖縄防衛局の大型アンカーの設置作業を中断させて必要な手続きを取るように求める緊急要請として、「沖縄県民とすべての憂慮する市民有志」発起人の宮城康博さんらが呼びかけ、日本自然保護協会も連名しました。わずか2日で県内外2,662名の連名が集まりました。
 
各紙で私のコメントも以下のように掲載されました。
 
2月11日沖縄タイムス●「工事阻止 即断を」
辺野古沖を潜りサンゴなどの生息状況を確認してきた日本自然保護協会の安部真理子さんは「コンクリートブロック投入や仮設桟橋設置など、問題になっている作業は環境影響評価(アセスメント)の対象外で、誰も環境への影響を図っていない」と指摘。責任の所在が不明と批判した。
 
2月10日朝日新聞●「辺野古沖のブロック、サンゴ礁に傷 移設作業用に設置」
日本自然保護協会の安部真理子主任は「一帯は豊かな生態系のサンゴ礁。投入されたブロックがダメージを与えるのは間違いない」と話している。
 
2月10日琉球新報●「国は環境考えない」
日本自然保護協会の安部真理子さんは「削られたサンゴの回復に時間がかかるだけでなく、何トンものブロックを一度に投下したり、オイルフェンスを広範囲に設置したことで海流が変わり、サンゴに影響を与えるかもしれない。これまでの岩礁破砕申請やアセスでは、このことが予測されていない」と指摘した。
 
辺野古に新基地を造らせないと公約した翁長知事、一刻も早い決断をお願いします!
 
今回の緊急要請文書とお礼は以下のサイトからもご覧いただけます。
 
(写真提供:ダイビングチームレインボー)rainbow02.jpg

 

 

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※各局、各紙がこの状況を報道しています。

TBS News i ●ブロックでサンゴ礁傷つく、沖縄・辺野古海底で撮影
 
東京新聞●辺野古工事 ブイ固定に設置 20トン塊 サンゴ破壊
 
中日新聞●辺野古工事、サンゴ傷つく 岩盤に20トンブロック
 
沖縄タイムス●辺野古海底に20トンブロック サンゴ礁破壊
 
琉球新報●辺野古工事、大浦湾サンゴ破壊 岩盤に20トンブロック

 

 

緊急寄付のお願い。辺野古のサンゴ礁やジュゴンの生息環境を守るためご支援を!●●

日本自然保護協会は、日本の自然を未来に豊かなままで引き継ぎ、くらしを支える自然を大切にできる社会をつくるため、みなさまのご支援で政策提言活動、調査研究活動を行っています。

ぜひ、海の自然保護を進めるためにご支援をお願いします。

日本自然保護協会のWEB SHOP「しぜんもん」から、クレジットカードでご寄付いただけます!
●「しぜんもん」SHOP&寄付
 
Yahooネット募金、クラウドファンディングJAPANGIVINGのページからも、ご寄付ができます。
●Yahoo インターネット募金 ~辺野古 ジュゴンの海を守る~
 
●日本自然保護協会の活動に寄付
 
●SOFTBANK「かざして募金」からのご寄付はこちら

 

 

 

icon_tsujimura.jpg 保護・研究部の辻村です。
 
2015年1月11日締め切りで、環境省による「外来種被害防止行動計画(案)」についてのパブリックコメントが募集されていました。
 
外来種の問題は、国内各地で、ペットとして持ち込まれたり、人や物資の移動にともなって入り込んだ外来生物が野生化し、その地域に生育・生息していた在来の生物を脅かしたり、外来種との交雑によって、本来の自然集団がもつ遺伝的固有性や多様性が失われるなど、生物多様性喪失の深刻な状況となっています。
 
日本自然保護協会では、これまでも外来種問題についての普及啓発活動や、「外来生物法」の制度のあり方や外来種の対策について国へ提言活動を行ってきました。
今回はこうした立場から意見を提出しました。この行動計画(案)にも明記されていますが、外来種の対策の基本は、「入れない」「捨てない」「拡げない」の3点が重要です。
 
なかでも、「入れない」ことがもっとも重要だと考えます。一度入ってしまったものを駆除することには、膨大な予算と労力が必要になります。モニタリングをしっかりとして、侵入を初期の段階で発見することも重要なのですが、埋め立て事業や建設残土処理等に際して島嶼間や、異なる流域生態系間での土砂等の移動を、しっかりと禁止しなければ、「入れない」対策としては不十分であると思います。
 
現在、沖縄島北部辺野古/大浦湾(名護市)にて計画されている埋め立て事業(普天間飛行場代替施設建設事業)では、沖縄島の外から埋め立て土砂を購入する計画が公有水面埋立承認願書に記載されています。しかも、この土砂移動による環境への影響は、環境影響評価法の手続きの対象外として、影響の予測評価がないままに進められようとしています。
こうしたおかしなことにしっかりとした対策を設けなければ、被害防止の行動計画としては不十分であるということを、提出した意見に盛り込みました。これ以上、開発行為や経済活動によって便益を享受したことにともなう負の側面を作ってはいけないと思います。
 
日本自然保護協会が出した意見の詳細は>>>こちら
icon_abe.jpg 保護・研究部の安部です。
 
 
8月中旬に共同通信のヘリが名護市東海岸安部沖(移設の現場から5キロほど)の場所でジュゴンの姿をとらえました。オスの成体の個体Aか子供の個体Cか判別はつきませんでした。
 
◆辺野古沖でジュゴンの遊泳確認 緊迫の移設現場から数キロ
 
また8月下旬には日本テレビとNHK沖縄が続けてジュゴンの遊泳シーンの撮影をしており、それらの映像からは個体Aであることがわかりました。
 
朝日新聞が紙面版にも辺野古のことを掲載してくださっていますが、次のデジタル版のまとめの映像集がとても素敵です。
 
◆辺野古に魅せられて 2014 大浦湾へ(デジタル版)
 
参考:朝日新聞記事:辺野古沖、まばゆいサンゴ 「基地建設なら大きな影響」
 
 
そしてNACS-Jは、8月22日にジュゴンのはみあと調査を、7月中旬より立ち入りが制限されることとなった臨時制限区域の外の大浦湾奥部と瀬嵩の2か所で行いました。ほんの2か月前にはこれらの地点にてジュゴンのはみあとが発見されていたのに、この調査ではもう見られませんでした。
 
翌日、沖縄名護市にて調査結果の公表のための共同記者会見(一般の方も参加可能)を行いました。前日は辺野古をNACS-Jが調査し、嘉陽を北限のジュゴン調査チーム・ザンが行ったので、この2つの調査結果を発表しました。
 
その様子を共同通信に報道いただきました。
◆ジュゴン、餌場の一部放棄か 辺野古近くで環境団体調査 危ぶまれる国際目標
 
◇調査の資料等詳細
 
 
また調査結果や現地の状況を関東の方にお伝えするために、9月15日の「ジュゴンの日」にはNACS-J事務所にてお話会を、SDCC(ジュゴン保護キャンペーンセンター)と共催で、ジュゴンについて基地について、日本の各地で行われているさまざまな自然破壊について、参加者と意見交換をすることが出来ました。
 
また沖縄県土木建築部海岸防災課や沖縄防衛局に、要請文を出したり交渉に行くなどの活動もしてきました。
◆自然保護団体が海底調査で県に申し入れ
 
また在日米軍とのやり取りやケネディ駐日米国大使への書簡について、下記にまとめましたのでご覧ください。
 
 
9月18日に日本外国特派員協会で行った記者会見が動画で紹介されています。
★FCCJchannel
Akira Kameyama & Mariko Abe: "Appeal to Amb. Kennedy to allow Henoko dugong studies"(日本外国特派員協会主催 日本自然保護協会理事長・亀山章氏&安部真理子氏 記者会見(動画))

https://www.youtube.com/watch?v=celT3JIcMjs&feature=youtu.be
 
 
アクションサポーターの泥々さんも大浦湾生き物の紹介ビデオを公表しています。すでに臨時制限区域の中に入ってしまっているコモチハナガササンゴの群集がきれいで、悲しくなります。
 
【大浦湾100番勝負!】と題し大浦湾の生き者をご紹介 。
↓YouTubeの映像へリンクします。  撮影、編集、演出: didi Koga(RAKUFUKU)
 
最後に現地の様子は沖縄タイムスの写真集がよくとらえています。
 
お時間のあるときに、今、辺野古の現場で何が起きているか、失おうとしているものはどのようなものなのか、それを守ろうとする努力の一端、を見て頂ければ幸いです。
icon_abe.jpg 保護・研究部の安部です。
 
辺野古の埋め立てに向けた作業がどんどん進んでいます。
 
参考:
*【電子号外】辺野古で台船準備 掘削調査着手へ
*辺野古海底調査、近く掘削作業へ
 
 
こうした状況の中、埋め立てに賛成できない立場からはさまざまな取り組みがなされています。
 
1日の沖縄タイムスに掲載されましたが、7月28日に日本自然保護協会は臨時制限区域(現在、ブイで囲まれようとしている場所)の中の調査を行うことに対する許可を在沖米軍に申請しました。
 
米軍から回答が来るかどうか、許可が下りるかどうか、ご一緒になりゆきを見守っていただければと思います。
 
最初は第三海兵遠征軍司令官/米軍沖縄地域調整官のジョン・ウィスラー中将にあてて申請していたのですが、後になり、米海兵隊太平洋基地司令部のチャールズ・ハドソン小将のご担当とわかりましたので、改めて送り直しました。
 
 
またジュゴン訴訟の再開もニュースで取り上げられています。
日本自然保護協会が北限のジュゴン調査チームザンと一緒に行った調査のことなどにも触れられています。
 
●ジュゴン弁護団公式プレスリリース
 
●ジュゴン訴訟原告団が追加申し立て
 
また、NACS-J理事の保屋野が以下のブログ記事の連載を始めました。ぜひご一読を。
 
●沖縄のジュゴンと辺野古 その1 埋め立て予定地に戻ってきた人魚の「はみあと」
 
また8/14と8/15の2日間にわたり、朝日新聞に掲載されました。
8/15の朝日新聞では第1面を辺野古のクマノミの写真を使った記事が飾りました。
 
朝日新聞デジタル:
 
英語版:
 
 
また研究者のみなさまもがんばっています。
大浦湾から採集されたスナモグリ類の新種オオウラフトウデスナモグリに関する論文が発表されました。
 
Komai, Fujita & Maenosono(2014)の’Additional record of Rayllianassa amboinensis (de Man, 1888) from Japan,and description of a new species from Okinawa Island, Ryukyu Islands(Crustacea: Decapoda: Axiidea: Callianassidae)’ 
という論文です。
 
まだまだ新種が発見される生物多様性豊かな辺野古の海の埋め立ては中止するべきです。
 
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写真:ジュゴンとウミガメ(東恩納琢磨さん提供)
icon_abe.jpg 保護・研究部の安部です。
 
先日、沖縄・辺野古で新たなジュゴンの食み跡が確認されたことをお伝えしました。
 
6月18日に北限のジュゴン調査チーム・ザンにより、同じく辺野古キャンプシュワブ沿岸およそ50メートルの場所にて、1ヶ月以内のものとみられる50本以上のジュゴンの食み跡が発見されました。
 
本日の昼のニュースで動画で配信されていますので、ぜひご覧ください。
 
●琉球朝日放送:ジュゴンの食み跡多数見つかる(動画)
 
●沖縄タイムス:辺野古沿岸の海 多数のジュゴン「食み跡」
 
補正後の環境影響評価書ではこの海域の藻場はあまり利用されておらず、埋め立ての影響は小さいとされていますが、3年連続の確認で、ジュゴンの餌場として頻繁に使われている重要な場所であることが分かりました。
 
6月1日に実施したNACS-Jと北限のジュゴン調査チームザンらとの調査でもジュゴンの食み跡を確認しています。
 
◆沖縄タイムス:辺野古サンゴ良好に生息 ダイバーら調査
 
◆琉球新報:大浦湾のサンゴ「良好」 埋め立て予定海域を調査
 
いつまでもジュゴンがいる海を守りたいと思っています。
 
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▲ジュゴンが海草を食べたとみられる跡=18日、名護市辺野古沿岸。写真提供:北限のジュゴン調査チーム・ザン(http://teamzan.ti-da.net/
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