日本自然保護協会は、生物多様性を守る自然保護NGOです。

国立公園制度の改良

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国立公園を日本を代表する生態系と生物多様性保全の場にする。

日本の国立公園は、日本を代表する優れた自然の風景地を保護するために1931年に誕生しました。しかし戦後復興のため国立公園内でも電源開発や鉱物資源開発などが次々と行われ、高度経済成長期には観光道路開発、バブル期のリゾート開発などが行われ続けてきました。NACS-Jは1949年の協会発足のきっかけとなった尾瀬ヶ原のダム建設計画への反対運動をはじめ、各地の国立公園内での開発問題に取り組むとともに、国立公園を生物多様性保全の場とするためにさまざまな調査研究・提言活動を行ってきました。

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自然公園での国の責務として「生物多様性の確保」が盛り込まれる。

国立公園は、現・自然公園法に基づいた制度で、自然公園には、国立公園のほか、国定公園、都道府県立自然公園があります。現在、全国に29カ所が指定されていて、その面積は合計で208万haとなっています。NACS-Jは、2000年に「21世紀の国立公園への提言」として、国立公園制度に大きく3つの提言を行いました。
1)国立公園を生態系と生物多様性の保全の場とする。
2)国民の深い自然体験、環境教育のばとする。
3)国立公園におけるパートナーシップを推進する。
(公園計画等への市民参加、人材の確保、組織の強化、適正な費用負担)
環境省が行った2002年の自然公園法の一部改正では、NACS-Jが提言してきた内容も取り込まれ、動植物、生態系も景観の一部と考え、国の責務条項に「生物多様性の確保」が盛り込まれました。また、同年の第2次生多様性国家戦略では、「国立公園は、日本の生物多様性の屋台骨」と位置づけられました。

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生物多様性保全のための管理体制や具体的なしくみづくりを提案。

NACS-Jが主張してきた国立公園での自然保護の狙いは、国立公園を日本を代表する生物多様性保全の場とすることです。そのためにも、生物多様性が高く保護が必要な地域の国立公園の指定、特別保護地区の拡大、公園地域内での開発行為の中止、または適正化を要求する提言や調査研究を続けています。
また現在国立公園は、開発だけでなく、管理のあり方、観光地化、オーバーユースによる自然破壊、利用者へのサービスのあり方などさまざまな自然環境保全上の問題を抱えています。2009年5月に自然公園法が改正され、法の目的条項に風景地の保護や国民の保養利用だけでなく、「生物の多様性の確保」が入りました。これはNACS-Jが自然公園法において長年強く提言してきたことのひとつです。
実際に国立公園をはじめとした自然公園内で生物多様性保全を進めるためには、科学的に妥当性のある保全管理を各公園ごとに行う体制づくり、開発や利用規制の改定、など具体的なしくみづくりが必要です。NACS-Jでは今後もこれからどのような対策が必要か、法の改正への提言も含め、現場での実効力あるしくみづくりを進めていきます。

 

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