日本自然保護協会は、生物多様性を守る自然保護NGOです。

生物多様性条約への取り組み

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人のくらしを支えるいのちのつながりを世界につむぐ。

生物多様性条約(CBD:Convention on Biological Diversity)とは、1992年にブラジル・リオデジャネイロで開催された「地球サミット」で気候変動枠組み条約と一緒につくられた国際条約で、現在、191カ国が参加しています(アメリカを除く)。 私たちの暮らしや経済に欠かせない自然の恵み(生態系サービス)をもたらす生物多様性の保全や、その持続可能な利用、遺伝資源へのアクセスとそこから得られる利益の公正・公平な配分という3つを目的に掲げている条約です。
そのため「地球の上に生きる生命(いのち)の条約」とも呼ばれています。

 


生物多様性国家戦略を実効あるものに

日本は生物多様性条約採択の翌年(1993年)5月23日に批准し、締約国になりました。
条約の6条は、生物多様性保全の考え方を関連するすべての部門に組み入れるため、「国家戦略」や「行動計画」を策定するよう、締約国に求めています。
日本で最初の生物多様性国家戦略策定は、1995年。その後、点検・見直しを経て2002年に新・生物多様性国家戦略、07年に第3次生物多様性国家戦略が策定されています。
現在の第3次戦略は、その策定プロセスの透明性・公開性や、基本理念については一定の評価ができるものです。ただし重要なのは、この戦略を「絵にかいた餅」で終わらせず実行に移すことであり、生物多様性を減少させる開発事業・土地利用を具体的に回避し、保全策を講じることのできる社会・政策的枠組みをつくることです。
NACS-Jは、第3次戦略の実行に向けた自然保護の法制度の強化や予算配分など、政府の今後の展開に注目し、NGOの立場でこれからも生物多様性保全を推進する一翼を担いたいと考えています。

 


COP10・日本開催の機会を最大限に生かそう。

2010年10月11~29日、第10回締約国会議(COP10)が日本・名古屋で開催されます。
これまで、「生物多様性の損失速度を顕著に抑える」という2010年目標にむけて、さまざまな世界基準やガイドラインがつくられてきました。日本で開催されるCOP10は、その2010年目標の評価と、2010年から先の新たな目標をつくり、次のステップに進む場となることから、世界中が注目する会議となりそうです。NACS-JもCOP10に向け、これまでの活動を生物多様性条約の視点で見直す作業を進めています。

重要自然地域の計画的な保護や管理の提案はCOPの議題「保護地域」に、海岸植物群落調査や海草藻場・干潟・サンゴ礁など沿岸の保護活動は「海洋保護区」、里やまのモニタリングは「持続可能な利用」、市民参加調査や自然観察指導員の養成は「多様な主体の参加」「教育普及」に有効となるよう働きかけます。
また開催国のNGOとして、先住民族や市民社会、NGOなどの活動をサポートし、日本政府との対話を進め、よりよい決議に導くための活動を行っていきます。

(写真:2008年、ドイツ・ボンで開かれたCOP9。多くのNGOが参加した。)

 

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