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綾の照葉樹林プロジェクト

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まとまった照葉樹林帯を官民共同で復元していく。

宮崎県綾町に残る照葉樹林は、わが国の暖温帯を代表する植生であり、多くの照葉樹林が伐採や開発によって消滅・寸断される中で、唯一まとまった面積が保たれています。 2005年、この森の約1万haの国有林、県有林、町有林をフィールドに、NACS-Jを含む官民5者が協定を結び、人工林から自然林を保護・復元していくための連携会議が立ち上がりました。このうちNACS-Jは、復元のための基礎情報となる自然林、人工林、二次林に調査枠を設置し、植生調査や環境測定、プロジェクトの枠組みづくりを行っています。

この活動に興味がわいたら
SISPA(戦略的保全地域情報システム)でも詳細な解説がご覧いただけます。
日本に残る、僅かな照葉樹林・・・・・・日本に残る照葉樹林の分布域と割合
九州地方の照葉樹自然林の分布と解析
大森岳調査の結果
掃部岳(かもんだけ)調査の結果・・・・・・掃部岳手前の式部岳山頂付近での気候と植生調査

 


人工林・二次林を、植林に頼らず自然林に復元していく。

正式名称は「綾川流域照葉樹林帯保護・復元計画」。国有林約8700ha、県有林約700ha、町有林約100haを含む1万haを対象域とし、綾川流域に残る照葉樹林を厳正に保護するとともに、照葉樹林を分断するように存在する周辺の二次林や人工林を照葉樹林に復元して、緑の回廊としてでつないでいこうという取り組みです。
2005年5月28日、林野庁九州森林管理局、民間の「てるはの森の会(綾の森プロジェクト推進協議会)」、綾町、宮崎県、NACS-Jの5者が協定書に調印し、プロジェクトが正式にスタートしました。
プロジェクトでは対象地域を、人の手を加えず自然林を保護するエリア、人工林や二次林から自然林に復元するエリアに分け、それぞれの保全プログラムを計画実行していきます。
保護エリアについては、2008年3月25日、林野庁はが「綾の森」の核心部分1167haを、保護林の中でもっとも規制の厳しい森林生態系保護地域に指定しました。
一方、復元エリアについては、基本的に人の手による植林をせず、人工林を減らしながら、今ある自然林の復元力を活かして進めていくこととしています。NACS-Jは2006年度から、基礎データとなる林床調査や、人工林伐採後の二次林調査を実施しています。これらの結果に基づいて、より効果的な復元方法を模索していきます。

 


市民による自然林の復元活動を進める。

2008年4月から三井物産環境基金の助成を受け、『綾の照葉樹林プロジェクトエリアにおける市民参加による自然林の復元活動』を実施しています。
この活動では3年間で以下の目標を設定し、この活動をさらに発展して市民による森林の復元活動における方法やしくみをつくることを目指しています。

1.綾の照葉樹林復元のための調査の方法や間伐方法を確立する。
2.市民が活動できる活動スペースを整備し、調査や間伐の際の拠点づくりを行う。
3.情報共有のための仕組みや普及広報の仕組みを検討する。

(朱宮丈晴 保全研究部)

■三井物産環境基金
http://www.mitsui.co.jp/csr/fund/index.html

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