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2017.10.11

沖縄県議会に陳情「外来生物に関する国際シンポジウム開催の提案と要望」を出しました。

世界自然遺産への登録を目指している沖縄。日本自然保護協会は、沖縄県議会宛てにIUCN(国際自然保護連合)の種の保存委員会・侵略的外来種グループ(IUCN ISSG)の外来生物の専門家を招いて、沖縄県とNGOが一緒に外来生物問題に関する国際シンポジウムを開催することを提案しました。 生物多様性豊かで脆弱な島嶼生態系を持つ沖縄県にとって大きな財産となる企画ではないかと考えています。

外来生物に関する国際シンポジウム開催の提案と要望


     2017年9月22日

沖縄県議会議長 新里 米吉 殿

             公益財団法人 日本自然保護協会
理事長  亀山 章
〒104-0033 中央区新川1-16-10 ミトヨビル2F

外来生物に関する国際シンポジウム開催の提案と要望

世界自然遺産への登録を目指している沖縄の島々は生物多様性がきわめて豊かですが、一方では、生物多様性を脅かす外来生物問題があります。沖縄県にはマングースをはじめとし1,200種を超える外来生物が定着しており、この種数は日本の外来生物の半数近くの多さです。人間の活動によって持ち込まれた生き物を外来生物と言いますが、その中には生態系に悪影響を及ぼす外来生物も多くいます。

昨年秋に米国のハワイで行われたIUCN(国際自然保護連合)第6回世界自然保護会議において、奄美・琉球諸島の外来生物問題に関し、IUCNから日本政府へ「島嶼生態系への外来種の侵入経路管理の強化」を求める勧告が出されました。島嶼は外来生物の侵入の影響を受けやすいことから、今後の観光客の増大や軍の活動に伴って増えることが予想される人や物の出入りの際に、生物の侵入の予防策を十分に行うこと、さらに、現在、進められている辺野古の埋め立て土砂の多くが県外の6県7箇所から運ばれることについても、外来生物の十分な対策が必要であると書かれています。この勧告は、沖縄の将来にとって重要な内容です。

日本政府は国際社会の一員として対策を取る必要がありますが、世界自然遺産登録を目指すほどの豊かな自然を持ち、そして脆弱な島嶼生態系を持つ沖縄県でもこの問題に対して積極的に取り組むことが望まれます。

IUCNには侵略的外来種グループ(ISSG)と呼ばれる外来生物問題の専門家からなるグループがあり、世界の外来生物問題について議論を進めながら、情報を収集しデータベースを作っています。また、外来生物駆除に成功した優良事例を集め、行政と研究者のみならず市民も政策決定から駆除活動まで広く参加することを積極的に進めています。

私たち日本自然保護協会は、翁長知事から今年4月にいただいた協力要請に応える形で、7月20日に沖縄県と面談をいたしました。その場でも提案しましたが、IUCNの種の保存委員会・侵略的外来種グループ(IUCN ISSG)の外来生物の専門家を招いて、県と日本自然保護協会などのNGOが一緒に外来生物問題に関する国際シンポジウムを開催することを再度提案いたします。
国際会議を沖縄で行うことにより、世界のトップクラスの専門家と地元の専門家や市民とのつながりができるため、沖縄の専門家や市民の専門的知識が向上し、また得られる人脈をもとに将来的に助言・指導を得ることができます。さらに、世界の専門家に沖縄が抱える自然保護の現場をご覧いただくことができます。

ハワイで行われた会議においても、参加者の多くはハワイの方々で、世界各地から参加した専門家に現場を案内して日夜議論を進めたことが大きな刺激となり、ハワイ州にとって大きなプラスとなりました。多くの人が沖縄を訪れることにより、地元への経済効果があがります。
沖縄県にとっても、上記の経験は大きな財産になると思われますので、ぜひ実現されるよう要望いたします。

(要望)
IUCNの種の保存委員会・侵略的外来種グループ(IUCN ISSG)の外来生物の専門家を招いて、沖縄県とNGOが一緒に外来生物問題に関する国際シンポジウムを開催すること

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