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2014.07.18

リニア中央新幹線(東京都・名古屋市間)に係る環境影響評価書に対する国土交通大臣意見へのコメントを発表

 

 
中央新幹線(東京都・名古屋市間)に係る環境影響評価書
に対する国土交通大臣意見へのコメント
 
 
 
公益財団法人日本自然保護協会
理事長 亀山 章
 
 
本日(2014年7月18日)、東海旅客鉄道株式会社(以下、JR東海)が提出したリニア中央新幹線(東京都・名古屋市間、以下本事業)環境影響評価書に対する国土交通大臣意見が公表された。
 
本事業は、東京~名古屋間の1都6県にわたる大規模開発事業である。ユネスコエコパークに登録された南アルプス国立公園などの山岳地域から、長野県から岐阜・愛知県にかけての世界的に貴重な東海丘陵要素の植物群を有する小湿地群(例えば岐阜県中津川市のハナノキ湿地)などの里山環境など、生物多様性保全上重要な地域を貫く計画であることから、現在持ちうる知見を総動員して環境への影響を最大限回避しなければ、生物多様性条約締約国会議の議長国を務めた我が国の責務を果たしているとはいえない。
 
国土交通大臣意見では、環境の保全に関する環境行政を総合的に推進する観点での環境大臣意見を十分に踏まえた保全措置を履行した上で、事業の実施にあたっては地域住民への透明性のある丁寧な説明や、建設発生土の搬出の際の工事用車両の通行に関する調整及び河川水等への影響回避などを求めている。
 
事業者は、これらの指摘を真摯に受け止め、しっかりと時間をかけて、地下水の減少などの影響の回避、エネルギー需要の増加への危惧と対策、長期にわたる工期に対する追加的な調査や予測および評価の実施、猛禽類の保全、発生土の譲渡先での自然改変を防止するための保全措置、関係する地方公共団体や住民の理解等を図ったうえで、評価書を補正し、その保全措置が実効性のあるものとしていく努力をしなければならない。
 
国土交通省は所管官庁として、環境保全措置や事業の進め方が上述の意見を真摯に受け止めたものになっていない場合は事業の認可をしてはならない。さらに、本件はかつて例をみない大規模事業である。事業の認可後も、補正された環境影響評価書で予測しない事態の発生があり得ると考え、継続して指導を行っていくことが必要である。
 
 
以上
 
 

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