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「種の保存法」抜本的改正を目指して、積極的な働きかけを続けています

2013.05.01
活動報告

ご存じでしょうか。日本の絶滅危惧種は13年間で903種増加し2013年現在3597種に達し、メダカ、ウナギ、ハマグリなど身近な生きものも含まれていることを。そして、これらの種を保全するための国の法律「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」で指定された種は、3597種のわずか2.5%90種、その保護区は9地域885haしかないことを。

1992年の同法制定後も、NACS-Jは日本の野生生物の危機を救うために同法の抜本的な改正が必要と訴えてきました。そして、制定後21年たった昨冬に初めて改正する方針が示されました。これに対してNACS-Jを始めNGO・学会などから抜本的な改正を求める提言をしましたが、環境省は罰則の強化などの部分的な修正のまま、改正案が今国会に提出される予定です。

そこで、WWFジャパンなどのNGOと協力して同法の問題点や抜本的な改正への提案を多くの人に知ってもらうため記者発表を行ったり、改正案を審議する国会議員・政党の勉強会に出席し、国会審議の中で抜本的な改正を行うよう働きかけています。

4月3日には環境省が法律の抜本的改正を見送る一方、2020年までに300種を追加指定する方針を示しました。この目標の大幅な引き上げは評価できますが、保全が必要とされる種を優先的に指定し、指定した種を保全する計画を策定・実行する体制を確立するためには抜本的な法律の改正が不可欠です。

今後、同法の改正は国会での論戦が正念場となりますが、法改正後に同法が効果的に運用され、日本の野生生物の危機から救うことが重要です。今年度、環境省は絶滅危惧種を保全するための方針を定める「絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略」を策定する予定で、この中で具体的な目標と行動計画が明記されるかが焦点となります。NACS-Jはこれからも「種の保存法」の抜本的な改正と、効果的な運用に向けて活動していきます。

皆さんも絶滅危惧種保全に関する施策へ注目ください。

 
「種の保存法」改正に向けたNACS-Jの活動や、意見書の詳細は>>こちらをご覧ください。

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