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中部国際空港建設問題

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2001.03.31

「地元住民からの異議意見書1600通に」

No.454(2001年3月号)より転載


中部空港埋め立て問題 幡豆町の里山土砂事業から全面撤退

愛知万博は、万博本体だけでなく関連の大規模開発にも問題が多い。万博の開幕2005年に開港予定の中部空港もそのひとつで、大規模な埋め立てと、そのための土砂採掘による自然への影響が心配されていた。

埋め立て用土砂は、愛知県企業庁が工業団地を計画している幡豆町の里山から取る計画で、その里山の保安林指定を解除する手続きが始まった。これに対し地元住民から県内過去最高数の1600通の異議意見書が昨年10月に出された。日本自然保護協会、WWFJも提出した。

異議意見書は12月には愛知県から林野庁に送付されたが、公聴会開催などの手続きを考えると、中部空港埋め立てには間に合わないことが確実となった。中部空港関連の埋め立てには、5000万立方メートルの土砂が必要とされているが、中部空港会社は幡豆町からの土砂は500万立方メートル以下、場合によってはゼロでもよいという考えを示した。また、環境庁も、環境アセスメントで浚渫土や開発残土の活用を求めており、愛知県は土砂事業を大幅に見直さざるを得なくなった。この結果、1月末愛知県は幡豆町の土砂事業から全面撤退することを決めた。今後も当協会は、伊勢湾・三河湾と幡豆の里山の保全の立場から意見を述べて行きたい。

(吉田正人・NACS-J常務理事)

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▲土砂採掘で姿を消す計画だった幡豆町の里山。土砂採掘に伴う保安林解除に対し1.600通の異議意見書が提出され、土砂取り事業は全面撤退することになった。

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