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鰺ヶ沢スキー場周辺でクマゲラ生息痕を確認

2000.04.13
要望・声明

「白神山地と津軽山地・八甲田山を結ぶ回廊として
これ以上開発して森を分断すべきでない」

本州産クマゲラ研究会からの報告書にあわせたNACS-Jのコメント


 

平成12年4月13日財団法人 日本自然保護協会
保護研究部長 吉田 正人

鰺ヶ沢スキー場周辺でクマゲラ生息痕を確認

 

(財)日本自然保護協会は、本州産クマゲラ研究会から「岩木山北西斜面におけるクマゲラ緊急調査報告書」が本日発表されたことに対して、以下の通りコメントいたします。

  1. 昨年の青森県及び東北森林管理局青森分局の調査では、スキー場拡張予定地周辺にクマゲラの生活痕は発見されなかったとされていた。しかし今回の調査で本州産
    クマゲラ研究会によってクマゲラの生息痕が確認されたことは非常に重要な事実であり、この結果を無視して事業を進めることは許されない。
  1. 青森県は「クマゲラの営巣地が確認されれば、事業計画の見直しを検討する」と明言している。ねぐら木はそれ自体営巣木として利用されることもあり、周辺における営巣の可能性は非常に高い。青森県は事業を一旦凍結させた上で、本州産クマゲラ研究会の意見を聴取しながら生息状況を詳細に調査し、その結果を県民に明らかにすべきである。
  1. 東北森林管理局は、現状のまま国有林野使用許可を出すべきではなく、県と同様に詳細な生息状況調査を行うべきである。
  1. 本州産クマゲラ研究会の報告書にあるように、クマゲラ保護のためには現在の営巣地のみを保護するだけでなく、種の交流が保たれるような回廊の確保が必要不可
    欠である。鰺ヶ沢スキー場周辺はねぐら木の存在からも白神山地と津軽山地・八甲田山を結ぶ回廊として重要であると考えられ、これ以上開発して森を分断すべ
    きでない。

*1999.11.1津軽国定公園利用計画の変更決定における知事発言、及び1999.11.26当協会の公開質問状に対する回答として。

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