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1999.11.19

鰺ヶ沢スキー場拡張計画に関する公開質問状

「公園利用計画と公園事業は明らかに違う」

諮問で「公園利用計画」の変更となっていたのが
県告示で「公園事業」の変更に変わっているのはなぜか

鰺ヶ沢スキー場拡張計画に関する公開質問状


 

1999年11月19日

青森県環境生活部長
小林 英子 様

 

財団法人 日本自然保護協会
保護研究部長 吉田 正人

鰺ヶ沢スキー場拡張計画に関する公開質問状

津軽国定公園内の岩木山北麓には、青森県の典型的な自然環境がまとまって残されており、環境庁レッドデータブックで絶滅危惧種とされているイヌワシ・クマゲラや、ヒノキアスナロなど貴重な植物群落があります。ここに鰺ヶ沢スキー場の拡張事業が計画されており、工事による影響が懸念されています。

平成11年2月5日に鰺ヶ沢町長から県知事宛に出された公文書「津軽国定公園利用計画の変更について(要望)」をうけて、9月27日、青森県自然環境保全審議会は「津軽国定公園利用計画変更」を適当であると答申し、11月1日には県知事が「公園利用計画の変更は適当である」との判断を下しました。ところが、11月10日に出された県報告示第735号では、「公園事業を変更した」となっています。自然公園法において公園利用計画と公園事業は明らかに違うものであり、鰺ヶ沢スキー場拡張計画にともなう青森県の手続きには重大な疑義があります。

質問1) 審議会への諮問で「公園利用計画」の変更となっていたのが、県告示で「公園事業」の変更に変わっているのはなぜでしょうか?変更の経緯と理由を説明して下さい。

質問2) 「公園利用計画」の変更が必要と考えていたとすれば、「公園事業」の変更だけではすまないはずです。一方、「公園事業」変更の県告示が正しいなら、「公園利用計画の変更」を申請した鰺ヶ沢町長からの公文書及び県自然環境保全審議会の議題が間違っていることになり、再審議すべきだと考えますが、見解をお聞かせ下さい。

質問3) 国立公園の公園計画作成要領(平成3年)、国立公園におけるスキー場事業の取り扱いについて(平成3年)(国定公園にも準用される)によれば、スキー場は「地形、地質、気象、動物、植物等に関する調査を行い、(a)野生植物の生育地又は野生動物の生息地若しくは繁殖地として重要な地域を除くこと」としていますが、鰺ヶ沢スキー場拡張計画はこれに該当するのではないでしょうか?見解をお聞かせ下さい。

質問4) 先日、当協会から青森県自然保護課に対して、本計画に係る自然環境調査報告書を請求しましたが、断られました。市民に対する情報公開の必要性が叫ばれる昨今において、このような対応は行政の信頼性を失うものと考えますが、報告書を出せないとした理由について明らかにして下さい。また、今後も公開するつもりがないのかどうか、お考えをお聞かせ下さい。

*なお、この質問状は、事態の重要性・緊急性に鑑み、公開質問状とさせていただきました。11月26日までに、書面(またはFAX)で回答して下さるようお願いします。

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