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高知・大手の浜マリンタウンプロジェクト

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1997.07.23

「マリーナ計画中止後の保護と利用には、市民の意見が不可欠」

NACS-J、高知県庁に対し意見


1997年7月22・23日、NACS-Jは高知県を訪れ、夜須町手結、大手の浜の保護と利用のルールづくりについて県港湾局等に意見を述べた。


マリーナ計画の中止から新たな保護と利用のルールづくりへ

大手の浜には、マリンタウンプロジェクトの一環として、埋立によるマリーナ建設が計画されていた。これに対し、NACS-Jは、1990年から現地調査や意見書の提出などの活動を続け、その計画に異議を唱えてきた。この浜は、高知市の中心から車でわずか1時間というところに位置するにもかかわらず、豊かなサンゴの海とそれに続く自然海岸が残されてきた。NACS-J会員や地元でこの計画に反対する人たちは、この自然を何とか残し、将来にわたってこの自然に親しみ、この自然から学び続けたいと願って、NACS-Jに協力を求めてきていたのである。

大手の浜なぎさの会を中心とする地元の人々とNACS-J、それに協力した研究者たちの努力の結果、1996年、マリーナのための埋め立て計画は中止となった。その後県港湾局は、この海岸を含む一帯を運輸省の「エコポート事業」モデル地域として位置づける中で、大手の浜については、現状のままでの利用を考えようとしている。しかし、自然環境の保護と利用のためのルールづくりと体制づくりはこれからであり、それは行政主導で進められるべきものではない。

市民の声なくして賢明な利用はありえない

このようなルールづくり、体制づくりのためには、地域の自然に対してこれまでも、これらからも愛着を持つ人々、また地域の自然について見続け、よく知る人々が中心にならなければ、決して良いものとはならない。高知県港湾局長その他関係部署には、このことを強調し、「大手の浜なぎさの会を中心とする地元の人々、この間この地域の自然を見続けてきた研究者、地元ナチュラリストたちを中心にして保護と利用のためのルールづくりと体制づくりが進められるべきである」と意見を述べてきた。また、マリーナ建設が中止なる前に作られた構築物の影響を含め、この地域の自然環境モニタリング調査を着実に継続する必要性を確認するとともに、その実施についても上で述べた人々の参加が不可欠であることも強調した。

「人と自然のいい関係」を作りたい

この地域ではマリーナ建設による大幅な自然環境の改変は中止となった。これからは「自然の賢明な利用・保護と利用のルール」を考え、さらには「自然保護をベースにおいた地域づくり」を模索することが必要である。そしてそれを進める上では、上に述べたような人たちが主体になる必要がある。また、利用プログラムは自然観察が中心になる。高知県の自然観察指導員連絡協議会やNACS-J会員のさまざまな協力が必要になろう。NACS-Jはこれからもこのようなルール、体制、プログラム作りで支援していきたい。
「人と自然のいい関係」を作るために。

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