オゼノタ探索

6月「赤谷の日」の翌日、オゼノタ探索を行いました。


 そもそも、”オゼノタ”とは・・・『尾瀬』の名前の由来であると言われている場所です。その由緒ある場所が、小出俣山の周辺にあるらしいのです。古い地図や一部の地図には”オゼノ田”という地名が記されています。また、地元でも”オゼノタ”の地名を知る方は少なくないようです。ただ、地図によって記されている場所が異なり、オゼノタが具体的にどのような場所なのか知る方もいないようです。過去には、”尾瀬の父”と呼ばれた武田久吉さんも探したが見つけることができなかったとか。。。
 そこで、雪田群落のような場所だと思われる”オゼノタ”を、雪解けのこの時期に探索することとなりました。


ブナ

 小出俣山(1749m)へ登る登山道はありません。山頂までは尾根筋をひたすらヤブこぎです。ヤブをこぎながらの登りはきついのですが、尾根沿いにはかなり立派なブナ、ミズナラ、ネズコがあります。足元はイワカガミ、ヒメイワカガミ、ギンリョウソウが目を楽しませてくれます。なかなか気持ちが良いです!!っと思ったのも前半だけした。。。。

ブナ
イワカガミ

ネズコとアズマシャクナゲ ネズコのしたで一息 タムシバ


アズマシャクナゲ、タムシバが奇麗です。
ただ、通行人の我々には、行く手を阻む強敵でもありました。アズマシャクナゲの群生する場所では無線やウェストバックを無くす人も。。。

↓そして、やっと着きました!!赤谷川源流部(プロジェクトエリア1)を一望にできます!(小出俣山より)
仙ノ倉〜万太郎山〜谷川岳
改めて1万haの大きさを実感する景色です
終始元気な二人です この景色に笑顔です

 1400mぐらいから山頂(1749m)までのヤブは予想以上の険しさでした。その分だけ、山頂ではみんな笑顔です。
※赤澤さんの設置した標識板も健在です。

 午前4時50分頃登山を開始して、先頭が山頂に到着したのは9時10分、最終組が山頂に到着したのは、10時30分に近くになりました。

谷川岳方面をバックに記念撮影
 ↓(左)シラネアオイ、(中)コバイケイソウ、(右)ナエバキスミレ
 シラネアオイ  コバイケソウ  ナエバキスミレ
稜線を移動しながら探索 稜線を移動しながら探索

 稜線を移動しながら探すのですが、『尾瀬』を思わせる湿原環境はありません。まだ、雪が残っている部分も多いので、もう少し雪解けを待つ必要があるのかもしれません。その頃には、この日以上に険しいヤブとなっていると思われますが。。。


 結局、”オゼノタ”の場所を特定できないまま下山となりました。第2回の探索をどうするか、ゆっくり検討しましょう。何はともあれ、小出俣山からの景色は一見の価値ありです!!


 ※”オゼノタ”、(”オゼノ田”、”尾瀬の田”)について情報をお持ちの方がいらっしゃいましたらご連絡ください。→akaya@nacsj.or.jp


写真:島内厚実、石坂忠、山本道裕、横山隆一
文・デザイン:出島誠一
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