(上段左)いきもの村にはタマゴタケがたくさん出ていました。(上右)シュレーゲルアオガエル
(下左)ヨツスジハナカミキリ (下中)オオカワトンボ(透明羽型) (下右)サカハチチョウ
魚の骨が入ったサンプル↓
赤谷の日テンモニ班の報告です。
ムタコ沢林道一日目(鈴木・青木)/2サンプル
ムタコ沢林道二日目(川端・藤代)/2サンプル
赤谷林道(金井・平井・藤代・鈴木・青木)/28サンプル
雨見林道(平井・林・青木)/20サンプル
小出俣林道(金井・鈴木)/4サンプル
いきもの村(金井・平井・林・鈴木・青木)/5サンプル
計61サンプル
先月のサクラからネズミに戻るのではないかと考えていましたが、ネズミにはいかず、主に昆虫と植物でした。植物はクマヤナギ、ベリー類。赤谷林道は特に昆虫にいっていて、大半を占めていましたが、雨見林道については、動物・植物・昆虫とバリエーションが豊富でした。
また、テンモニ班待望の魚と思われるサンプルが、ついに赤谷林道で出ました。昨年8月と9月に沢調査を行いましたが、魚と思われるサンプルはありませんでした。 サンプリングされた林道と赤谷川は、30メートル以上の高低差があるでしょうか。川と林道の両方を利用していることが分かりました。
それにしても、昨年まで夏場でも必ず多くのサンプリングが出来ていた、ムタコ林道や 一方、夏場は極端にサンプル数が減少していた雨見林道ではまんべんなくサンプリングが出来ていたりしていて、”?”マークもあります。
小出俣林道では、相変わらずサンプル数が少ない状況ですが、傾向としては昆虫でした。また、小出俣林道では調査するごとに、サンプリング出来る場所が変わっています。今月は、調査開始地点から500m以内のみでのサンプリング、先月は、カラマツ漸伐以遠でのサンプリング、6月に至っては、サンプル数0でした。カラマツ漸伐地では、今年になってからは、全くサンプルが確認出来ていません。こちらも、”?”です。
さて、来月9月赤谷の日での、食傾向とサンプリング箇所がどう変化するのかが、楽しみです。(サポーター鈴木)
1ヶ月前モリアオガエルの泡の卵塊を数えた湿地、今月の姿はどんなかなと思いつつ出かけました。
湿地にたまる水の中にはモリアオガエルのオタマジャクシがひらひらと広い尾を揺らし、網ですくうとクロサンショウウオもコオイムシもはいってきます。周囲にいるヒキガエルはサイズも大・中・小とそろって、大きく丸々太ったのはどうやらエサに恵まれている様子。様々なトンボも飛んでいます。こうして、にぎやかな水辺、と言いたいところですが、じつは今月は水面がさらに減少、半分干上がって泥沼化した部分も広がっていました。一方、6月に浚渫した部分にはうまく水がたまりたくさんのオタマジャクシが泳いでいました。保全作業の効果ありですね。
周囲の林の木の根元にはカモシカの休息あとがみられ、体毛が残されていました。キノコもでています。株を揺らすと、一呼吸おいて、モクモクと胞子を吹き上げるキノコ発見。まるで煙を噴き上げる煙突です。こうして今月もさまざまないきものたちの気配漂う南ヶ谷湿地でした。
ところで、この湿地、いきもの村から真東へ直線距離2kmほど。「歩いていけるルートをつくりたい」というのが懸案で、ルート探しをかねて、帰りは、道のない山の中を歩いてみました。歩くのに気持ちのいい斜面もあり、もうすこし検討したら良いルートができるのでは?との期待をもてた一日でした。(サポーター和田)
↓左と中:アズマヒキガエル大中小、 右:ミミブサタケ
↑左:水が少なくなった湿原、中左:ハナビラタケ、中右:クロサンショウウオとコオイムシの仲間、右:コムラサキ
今月も、21本の調査対象木の、トラップの内容物を回収しました。結果は下の通りです。いくものと思います。ブナ・イヌブナは、枝にもあまり実が見えず、今年も凶作が心配です。 (サポーター川端)
成熟 | 未熟 | しいな | 虫害 | 獣害 | 殻斗 | |
ブナ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
イヌブナ | 0 | 4 | 4 | 0 | 0 | 3 |
コナラ | 0 | 106 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ミズナラ | 0 | 48 | 0 | 0 | 0 | 0 |
クリ | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
トチノキ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
↑左:支柱の傾いた川古台地のトラップ、右:いきもの村のトラップについていたマイマイガの幼虫
AKAYAプロジェクトでは、森林生態系及び生物多様性復元事業の指標として、大型猛禽類(イヌワシ・クマタカ)を位置づけ、モニタリング活動を行っています。
モニタリング活動の中心となる猛禽類モニタリング・ワーキンググループでは、サポーターの方がモニタリング活動に参加するための研修会を毎年1回行っています。今回は昨年に引き続きの第2回目、新たに4名の方が参加されました。
1日目夜には3時間程度の座学。2日目は、朝に1時間程の座学の後、昼過ぎまでフィールド調査実習(4時間程度)。そして、調査結果のまとめ実習(1時間程度)。初めての方には少しハードで難しい作業に感じたかもしれません。研修を受けられた4名の皆さんお疲れ様でした。
猛禽類調査は、研修同様に地道でハードは作業です。しかし、フィールド調査で見られる猛禽類その姿と暮らしぶり、そして、調査の積み重ねから得られる新たな事実は、大変魅力的だと思っています。今後、一緒にがんばりましょう!(NACS-J出島)
先月より、旧三国街道エリアの動物相を調べるため、三国路自然歩道の全域にセンサーカメラを設置しています。1日目は国道17号線から三国街道の支線である法師線を上り大般若〜永井宿へと歩き、2日目は支線の三坂線から登り往復しました。センサーカメラの設置回収を行いました。(NACS-J出島)
↓(左)センサーカメラ設置中 (中)8月赤谷の日の全員共通テーマとして、自然しらべ”セミの抜け殻探し”を行いました。検索表を使って検索中。 (右)三国街道沿いにあったクリの大木、センサーカメラを設置しました。
↑右)ツチアケビ:葉を持たないランの仲間。真っ赤なアケビのような実をつけるようです。来月が楽しみです。 中)途中で見つけたセミの抜け殻。検索したところコエゾゼミでした。 右)ヒメキマダラヒカゲ:三国街道を歩いているとよく見るチョウチョです。調べてみると、食草はチシマザサ等とのこと、なるほど多いわけですね。
暑い中の8月赤谷の日お疲れ様でした。補足ですが、三国街道を歩いた後、永井宿で炭窯師匠の笛木正幸さんにお会いしました。そして、次の炭焼きの際には、木酢液をとるためにエントツを準備しようと話が盛り上がりました。秋の間に準備したいと思います。来月もよろしくお願いします。
写真/文:青木邦夫、鈴木誠樹、川端自人、竹村秀雄、和田晴美、横山隆一、茅野恒秀、出島誠一
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