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AKAYAプロジェクトの取り組みを地域の方により深く理解して頂くために、今年度、2回の現地説明会を開催致します。第1回目の今回は、人工林を自然林に復元する取り組みついて、小出俣エリアにある、2006年12月に伐採したカラマツ試験地(伐採後放置して6年目)と2011年7月に伐採したスギ試験地(伐採後放置して1年目)をご紹介しました。

小出俣エリア全体の看板.jpg

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 当日は10名の方にご参加頂き、プロジェクト関係者とあわせて約20名での現地説明会となりました。現地説明の後は意見交換会も実施し、AKAYAプロジェクトについて率直な意見を頂く機会となりました。
 現地説明会の間も含めて、
・このような科学的な取り組みは、中高生にしっかり伝えて欲しい。
・林業の現状を考えれば人工林を自然林に戻していく事は良い事。
・今回のようにしっかりした解説があれば観光にも教育にも使える。
・会議にばかり出ていたが、現地で取り組みが見られて理解が深まった。
等のご意見を頂きました。

次回(第2回)は11月26日(月)に茂倉沢の渓流環境復元の取り組みをご紹介します。
こちらもぜひご参加下さい。

 旧三国街道の現地学習会も3回目。今回は、亀山章さん(AKAYAプロジェクト自然環境モニタリング会議・座長)と一緒に、森の構造に注目して、木の太さや高さを測りながら歩きました。その後、ミーティングをして、三坂線~長岡藩士~三国峠~新潟側のルートで森を大まかに4タイプに分類してみました。

1.三坂線~くぐつが谷/ブナ-ミズナラ林(標高:1078-1300m)
 ブナとミズナラが主要な樹木となる森。標高1200m付近(ナツツバキのところ)からササ(チマキザサ)が出現する。
<計測結果(樹高/胸高周囲)>
・豊凶トラップのあるミズナラ:17m/413cm
・根上りブナ:*調査簿確認中
・V字ミズナラ:17m/405cm
・V字ミズナラの隣のブナ:21m/260cm
・ナツツバキ:19m/144cm
・ナツツバキの前のミズナラ:20m/341cm
・洞のあるミズナラ:17m/370cm
・ハリギリ(センノキ):16m/206cm
・長岡藩士ベンチ横のブナ:22m/182cm
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↑V字ミズナラを計測中
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↑8mの棒(釣竿)を立てて目安として樹高を測ります。

2.くぐつが谷~三国峠/ブナ-ミズナラとカンバ類(標高1300m)
 冬の大量の積雪と多発する雪崩の厳しい気象により、ブナ-ミズナラは矮小になり、ダケカンバが見られる。傾斜がきつい土砂は安定しない場所や、岩からの染み出し水やが見られる場所が小さなお花畑を形成している。

3.三国峠~権現清水/矮小なミズナラ林(標高1300-1200m)
 なぜかブナが少ない。北西斜面のため、日照条件の悪さが条件の良いところを好むブナが少ない理由かもしれない。はっきりとした事は分からない。
<計測結果>
・標高1300m付近の樹高:11m(主にミズナラ)
・標高1250m付近の樹高:12m(主にミズナラ)


4.権現清水~新潟側駐車場/渓畔林(標高1200-1000m)
 権現清水の半径20m以内で、渓畔林(水辺林)を象徴する樹木トチ、サワグルミ、オヒョウ、カツラの大木が見られる。
<計測結果(樹高/胸高周囲)>
オヒョウ:25m/205m
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↑渓畔林を代表する:オヒョウ

以上。

三坂線ナツツバキの手前に新たな倒木ができました。
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2012年8月16日に発見。私たちが7月18日に歩いた時は無かったものです。永井にある雨量計で7月18~8月16日を調べてみましたが、7月30日12時に時間36mm、8月11日18-19時に時間10-20mmの雨が観測されています。このどちらかで倒木となったのではないかと思われます。

以下、楽しませてくれた晩夏のお花たちです。

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↑オクモミジハグマ

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↑クルマバハグマ

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↑アキノキリンソウ

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↑ダイモンジソウ

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↑ヤマトリカブト

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↑カメバヒキオコシ

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↑ホツツジ

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↑サラシナショウマ

以上です。


9/8(土)に「赤谷の森」の小出俣の自然林復元試験地※において、一般の方から参加者を募って "ブナ・ミズナラの芽生えを探そう!"を開催しました。当日は、天候にも恵まれ、5名の参加者とともに、ブナ・ミズナラ・コナラの芽生え調査を行いました。

人工林を自然林に復元させるため、昨年8月にスギ人工林を伐採し、植栽に頼らず天然更新によって自然林に回復させるための大規模な伐採実験を行っている試験地

試験地の詳しい様子は、下記のサイトをご覧下さい

http://www.nacsj.or.jp/akaya-blog/2011/08/post-46.html

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いきもの村にて、ミーティング~最初に、この調査の目的や方法を、昨年調査を担当してくださった湘南学園の横山先生に解説してもらいました。

調査の目的

・この試験地において、自然林の主要構成種のブナ・ミズナラ・コナラの芽生えの分布を調べ 、種子がどこまで散布され、定着できるのかを把握する。

・伐採した後に芽生えが生き残っているか?成長しているのか?を調べる

昨年の調査結果

・ブナ、コナラの芽生えは、親木の近くに生えていて、約10m付近が最も多かった。


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■ミニエクスカーション 自然林復元試験地を見学。昨年秋に落ちたブナの実(殻斗)を観察。


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ブナの幹についたクマの爪痕
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オニグルミの実が地面に埋もれているのを発見。リス?が貯食したのでしょうか?

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スギ人工林を自然林に復元するため、スギを伐採して1年目の様子。


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■ブナ・ミズナラ・コナラの芽生え調査

調査方法の説明、ブナ・ミズナラ・コナラの芽生えの見分け方のコツなどを伝授した後、全員で調査を開始!!

 最初は、芽生えをなかなか見つけられず、見つけたと思ったら、サクラだったりと、あせる参加者の皆さん。しかし30分もしないうちに、目が慣れてきて、あちこちから"あった!!"と声があがります。見つけたら、芽生えの高さ、位置を計測します。この調査を通じて、ブナやコナラの芽生えは、1年間で数cm(暗い場所では)しか成長せず、もとの森林に戻るには、長い時間が必要なこと。ドングリは親木から数十mまでしか運ばれないことなどを体感しました。

参加者からは、宝物探しをしながら、森の仕組みを学べて楽しかったなどの感想がありました。buna08_buna-seedling.JPG

1箇所から、ブナの芽生えが5つもでていました。動物がブナのドングリを蓄えて、忘れてしまったのですね。


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ブナの芽生え、1年前の2011年には、高さ25cm、2012年の今年は高さ31cmでした。1年間で6cmしか成長できないんです。

なお、この事業は「花椿基金」(資生堂社会貢献くらぶ)の助成を活用して実施しました。


 地元新治小学校5年生のサマースクールに協力してプログラム提供を行いました。今回は(株)ニコンにご協賛頂き、生徒全員への赤谷ノートの提供などの協力を頂きました。
*「赤谷ノート」についてはこちら

 赤谷の森の麓にある高原千葉村の中の林を利用して、身近な動植物のつながり、私たちの暮らしと自然とのながりをテーマに、5つのプログラムを実施しました。さすがに、地元の子どもたち!野生動物ことなど良く知っていて、頼もしく思いました。
 今回は短い時間でしたが、自分たちの暮らす地域の自然の豊かさを感じてもらえたのではないかと思います。

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こんにちは、2012年度損保ジャパンCSOラーニング生の西山です。立教大学にて歴史を学んでおります。日本自然保護協会のインターン生として、旧三国街道マップづくり学習会に参加しましたので報告させていただきます。

 今回は、現地学習会を通してすでにできているベースマップのバージョンアップにつながるポイントの確認を現地で行い、その後、ミーティングでマップのバージョンアップ内容や、今後の予定について意見交換を行いました。

 10:00に群馬側三坂線から登山開始、途中途中で皆さんが動植物の解説をして頂けるので、とても楽しく登ることができました。最初は視界に入らなかったものも、解説を聞くにつれてだんだんと視界に入るようになり、動植物を見つけるのも早くなってきました。

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↑ブナの実生 5月と比べると随分少なくなったそうですがまだまだありました。

 途中、長岡藩士のお墓の前では、道の真ん中にクマの糞を発見。まだそう時間は経っていないように感じられる瑞々しい糞でした。

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↑ツキノワグマの糞(上)、観察中のみなさん(下)

 休憩を挟みながら三国峠に到着。ここで新潟側から登ってきていた方々と合流して昼食。さあ、三国山山頂までラストスパートです。ここからは本当に様々なお花が咲いており、植物の解説を聞きながら先へ進みます。天空のお花畑では、一日花であるニッコウキスゲが見頃。ニッコウキスゲの大群落を堪能できました。

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↑お花畑でニッコウキスゲに囲まれながら休憩

 14:00過ぎに山頂へ到着。「幸福の鐘」を鳴らして下ります。三国権現から登りとは別のルートで新潟側へ降りました。途中にある三国権現御神水で喉を潤し、15:50に下山完了。

 その後、猿ヶ京まんてん星の湯にてミーティング。参加者のみなさんで現地学習会の感想をを話し、時期ごとの魅力を考えたり、マップのバージョンアップにはどのような改訂が必要か考えたりしました。そして今後の予定も確認したところで終了。今年度中にはベースマップを完成させ、配布物の形にするのが目標です。

 私は今回初めて三国山へ登ったので、新しい情報ばかりでついていくのが精一杯でしたが、たくさんの知識を得ることができ、とても勉強になりました。また、地元の方とお話をする中で、少しではありますが、それぞれの思いをお聞きし、多少ながらこのマップづくりに対する自分の考えも持つこともできました。次回の学習会は異なる視点を持っての参加できると思っております。

1月までラーニング生として関わらせていただきますので、今後とも宜しくお願い致します。
(NACS-Jインターン・西山)

以下、見られたお花などを写真でご紹介します。

1)三坂線~三国峠の間の森の中で見られたお花
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↑ナツノタムラソウ

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↑オニシモツケ 染み出し水のところに咲いていました。

2)三国峠~三国山で見られたお花
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↑ノリウツギ

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↑シモツケソウ(チシオシモツケ) 三国山で発見されてその名がつきました!見頃までもう少し。

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↑シモツケ 三国峠~三国山の間で目立って咲いていました。

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↑クガイソウ

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↑ニッコウキスゲ この時期の主役です

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↑今回、阿部さんにご紹介頂いた「(仮称)ベニサラサドウダンの森」。来年春は必ず花を見に来ます。

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↑新潟側~三国峠の間にあるカツラの大木 紅葉が楽しみ!

以上。

 地域づくりWGで進めている、「旧三国街道マップづくり」に一般の方の意見を反映する機会として、モニターツアーを実施しました。

 民宿はしばに宿泊頂いた2名のモニターの方を含めた9名で三坂線~三国峠~新潟側登山口を歩きました。

 エゾハルゼミの大合唱と沢筋から聞こえるタゴガエルの鳴き声。ブナの実生は、数は少なくなりながらも健在。5月末にはあんなに沢山あったスミレの姿はなくなってしまいましたが、ミヤマガマズミ、ユキザサ、チゴユリ、マイヅルソウが白い花を咲かせていました。トウゴクミツバツツジとシラネアオイもまだ残っていて楽しませくれました。

 三国峠から5分ほど上ったところのビューポイントは群馬側が良く見え、三国山方向でカモシカも見られました。三国峠では林泉さんから三国峠を越えた人々とそれにまつわる歴史を教えていただきました。

 概ね予定通りに下山して、はしばに戻って峠の酒まんじゅうでお茶をしながら、モニターの方々から感想などを伺いました。
 お二人は、82歳と75歳の方で大変お元気!、山に慣れていらっしゃる「玄人」な方々でした。様々な街道や山道を歩かれている視点から、旧三国街道の魅力を教えていただき、大変貴重な意見交換となりました。

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↑トウゴクミツバツツジ

 

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↑ミヤマガマズミ

 

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↑三国峠のView Point

 

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↑大合唱のエゾハルゼミ

 

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↑民宿はしばのおにぎり


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↑林泉さんの歴史解説


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 地域づくりWGでは、旧三国街道を、森を楽しむハイキングコースとして利用をするめの「マップづくり」を進めています。昨年11月から4回の会合を行い、以前からAKAYAプロジェクトでイラストを描いて頂いている平田さんにイラストマップを作成して頂きました。今回は、イラストマップを持って現地を歩いてみよう!ということで、旧三国街道が最も魅力的になるこの時期に、現地学習会を企画しました。
 同日には、「三国山の会」の山歩きも企画され、自然のこと、歴史のことを学びながら、旧三国街道の魅力をみんなで再確認することができました。

行程:9:00三坂線駐車場集合→9:30三坂線入口→10:30東屋→10:50三坂茶屋跡→11:00駒返し→11:15東屋→昼食→12:20頃三坂線駐車場
※残念ながら、天気予報どおりの雷雨で、マップづくりチームは行程の途中で中止としました。

↓現在作成中のマップ(案)
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地域づくりWGで準備をすすめていた、みなかみ町長の視察を実施しました。
茂倉沢の治山ダム撤去現場と、小出俣の自然林復元試験地を視察し、その後、室内での活動紹介と意見交換を行いました。町議会からは18名中12名の議員に参加して頂き、大人数での視察なりました。今後、様々な形で具体的な取り組みに発展させていきたいと思います。

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=====以下、当日の概要=====
日時:平成23年10月21日(金) 13:30-18:00
出席者:
 みなかみ町関係者
  みなかみ町長
  町議会議員:12名
  みなかみ町役場(総合政策課、農政課、観光商工課、地域整備課、教育課、環境課):8名
 赤谷プロジェクト関係者 
  赤谷プロジェクト地域協議会:6名
  関東森林管理局:5名
  日本自然保護協会:3名
  自然環境モニタリング会議:2名
  赤谷プロジェクトサポーター:1名

内容:
<第1部:現地視察> 
 13:30-13:45
  ・ 町長及びプロジェクト各セクター挨拶
  ・本日の概要説明
 13:45-15:15
  ・茂倉沢治山事業現場視察
 15:15-16:30
  ・小出俣自然林復元試験地視察
 16:45-18:00
  ・活動内容紹介及び意見交換*浜屋旅館内
    プロジェクト概要説明(総合事務局)
    地域協議会・報告(5-10分)
    関東森林管理局・報告(5-10分)
    NACS-J・報告(5-10分)
<第2部:懇談会>
 18:00-20:00頃 川古温泉浜屋旅館(会費制)

以上
(NACS-J出島)

地域協議会の長浜です。
旧三国街道(三国路自然歩道)でガイドツアーを行いました。
コースは旧三国街道の群馬県側の三坂線から入山し、あずま屋、長岡藩士の墓、三国峠を経由して新潟側の三国トンネルへ下山しました。

心配していた台風の影響ですが、登山道にはブナやミズナラの枝や葉が敷き詰められるように落ちていました。ブナの実の落下も多く見られました。2箇所ほど道をふさぐ倒木もありましたが、通行には問題ありませんでした。雨後のためかヤマビルも見られました。

今後、9月15日、21日、24日にガイドツアーの予定があります。http://www.nacsj.or.jp/akaya/akf_realnaturecamp.html

森の恵みとつながりをぜひ体験してみてください!

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自然保護協会の藤田です。
ついに!スギ人工林を自然林に復元するための大規模な伐採実験が8月16日から始まりました。
デカイでしょ。機械の大きさからもその規模の大きさがよくわかります。

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20m×220mの伐採実験区(8/30 藤代さん撮影)


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40m×220mの伐採区の様子(8/30 藤代さん撮影)。


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伐採作業の様子(8/22)。



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伐採前のスギ人工林の様子(7/17日 自然林復元100年調査会の様子)


この場所は伐採前には、一面のスギ人工林でしたが、生物多様性復元のために、スギを伐採し、植栽に頼らず、自然の回復力を生かした自然林復元を赤谷プロジェクトでは進めています。
ここは、本来はブナやミズナラが優占し、ツキノワグマなどの多様な生き物たちが暮らす豊かな森だっと考えられ、このような自然生態系に戻すことを目標としています。
http://www.nacsj.or.jp/katsudo/akaya/2011/04/5-2.html

実際にこの試験地内の自然林には、ツキノワグマが出現していることがセンサーカメラ調査でわかっています(人工林内には出現しませんでした)。

しかし、自然の回復力を生かして人工林を自然林に復元すると言っても、日本ではそのための方法は確立していません。


そこで、プロジェクトでは、実験を行いながら、自然林復元の方法を作り、日本全国で自然林復元へその手法を提供することを目指しています。
今までの知見から、人工林を自然林に復元する際に、大きな障害になるのは、光条件と種子供給源となる自然林(母樹)までの距離だと考えられています。
今回の実験では、これら2つの要因がどの程度自然林復元に影響するのかを調べています。

また、植物だけでなく、ほ乳類、鳥類、昆虫を指標にして、伐採後に生態系がどのように復元されるのかを、伐採前、伐採後に追跡調査を行う予定です。
伐採前の事前調査では、スギ人工林と比較して、自然林にのみ出現する種として、ほ乳類ではツキノワグマ、鳥類ではオオルリ、キビタキなどのフライ キャッチャー型や、アカゲラなどのキツツキ類などがわかっています。また、ブナやミズナラの実生(稚樹)は、自然林のすぐ近くに偏って出現していることが わかっています。

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試験地内(自然林)のセンサーカメラに写ったツキノワグマ(6/15)


この調査は、専門家が中心になって行っていますが、赤谷サポーターやボランティア、学生さんと共に進めています。今まで、全部で100人以上の人に参加してもらったと思います。皆さん、本当にお疲れさまでした。これからも、この森の100年後の姿を、多くの方々と見守っていきます。

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7/16日 自然林復元100年調査会に参加したボランティアの方々
自然林復元100年モニタリング調査会  も見てみて下さい。


伐採後に、どのくらいの時間で、本来あったブナやミズナラの自然林に戻っていくのか?楽しみにしていて下さい。

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自然林復元試験地 実験区配置図

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